研究課題
1. 日本語コーパスに関して:①コーパス拡張のためのデータ収集と逐語記録化を行った。これは、現コーパスの被験者の年齢層にばらつきがあるため、特定の年齢層を増やす必要があったためである(15歳-20代のデータ拡張が必要)。②さらなる意味情報付与の精巧化を目指し、アノテーション項目を増やした。オリジナルの過程構成・Agency・肯否極性・態度評価・程度評価・モダリティに加え、新たに設けたlexicogrammarは、clause complex・logico-semantic relation・ムード・証拠性・態(能動・受動)・オノマトペ・フィラーである。③ ②の新設lexicogrammarの辞書を作成した。④ ③の新設辞書に基づき、アノテーションを行った。⑤アノテーション・ツールのversion upを実施し、現時点で、version 15を達成している。⑥同時に、コーパスviewerのversion upも行い、現時点で、version 9を達成している。⑦Systemic Functional Linguisticsに基づいた日本語のsystem networkの開発を行った。2. 英語話者版コーパスに関して:①英語話者であるASD児/者、定型発達児/者を対象に、日本語話者に課したタスクと同じタスクを課し、データ収集を開始した。②収集したデータに関しては、順次、逐語記録化を進めている。③逐語記録化したデータの個人情報の記号化、及び個人が特定できる情報の修正・削除を行っている。④英語版用のアノテーション・ツールの開発を開始した。
4: 遅れている
日本語版コーパスは順調に進んでいるが、英語版コーパスに、遅れが見られる。米国でデータ収集を行っているが、COVID-19の影響で、渡米ができず収集ができない状況にあるためである。またCOVID-19が発生する前に収集したデータの逐語記録化が多少、遅れている。また、英語版用のアノテーション・ツールの開発が年度内に達成できなかったため、アノテーション項目であるlexicogrammarの辞書作成にまだとりかかれずにいる。
1.日本語版コーパス① AIに深層学習させるため、自閉症スペクトラム障害児/者と定型発達児/者及び統合失調症者の話し言葉のモニター・コーパスのアノテーションのルールの一貫性と精緻化を徹底させるために、先ず、マンパワーによるマニュアルでのアノテーションの再チェックを、全コーパスに対して、数回にわたって行う。② AIによるアノテーションの深層学習を開始する。③AIによる深層学習の結果を待って、アノテーションの自動化を試験的に行い、その精度と実用化の可能性を探る。④深層学習の結果を基に、自閉症スペクトラム障害の話し言葉で使用されるlexicogrammarの自然言語処理のアルゴリズムの構築作業にとりかかる。2.英語版コーパス①英語話者である自閉症スペクトラム障害児/者及び定型発達児/者のモニター・コーパス作成のためのデータ収集とそのtranscribing を継続する。② 英語版コーパスのためのアノテーション・ツールの開発を継続する。③英語版コーパスのアノテーション・ツールの開発を待って、Systemic Functional Linguisticsのシステム・ネットワークに沿った辞書の作成のために、lexicogrammar項目の言語学的分析を行う。
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