研究課題/領域番号 |
19H01272
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研究機関 | 福岡女子大学 |
研究代表者 |
吹原 豊 福岡女子大学, 国際文理学部, 教授 (60434403)
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研究分担者 |
八重樫 理人 香川大学, 創造工学部, 教授 (30410848)
佐々木 良造 静岡大学, 国際連携推進機構, 特任准教授 (50609956)
助川 泰彦 東京国際大学, 教育研究推進機構, 教授 (70241560)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 教科学習言語能力 / 対話型アセスメント / 学校教育関連情報提供システム / 外国人排除・包摂 |
研究実績の概要 |
2020年度前半は前年度末より準備をしてきた研究成果の公表(異文化間教育学会でのポスター発表および日本語教育学会でのパネルセッション)に向けた作業に注力した。コロナ禍の影響により、対面での口頭発表は叶わず、日本語教育学会での発表に関しては予稿の提出による研究内容の公表にとどまったものの、異文化間教育学会での発表に関しては、間接的な形ではあったものの、参加者(視聴者)からの質問やコメントに答えるなどの意見交換をある程度行うことができた。 その後、コロナ禍が深刻化し研究遂行のために不可欠な調査が実施できなくなったため、代替案を検討するとともに、大洗コミュニティに関するこれまでの研究成果を書籍化するための作業を優先して進めた。 年度を通してコロナ禍の影響により研究活動が大幅に制限されたが、研究の遂行上最も重要なプロジェクトである大洗小学校でのCLD児(多文化・多言語環境に育つ年少者)を対象としたDLA調査に関しては、小学校側との複数回にわたる調整の結果、前年度同様の11月に実施できた。そして、12月に全対象児童の評価を確定したうえで結果を大洗小学校側に通知した。 2019年度に行った、DLAの結果をふまえた対面での意見交換会はコロナ禍の影響により実施できなかったが、メールでの意見交換を可能な範囲で行った。 2020年度の後半は、研究分担者との間でPAC(個人別態度構造)分析、ライフストーリー分析などの研究手法について検討を重ねた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍の影響を直接的に受けたことが最大の理由である。具体的には、今年度は研究の一層の深化を目指すため、茨城県東茨城郡大洗町(以下、大洗町)のインドネシア人コミュニティ(以下、大洗コミュニティ)成員の故郷であるインドネシア共和国北スラウェシ州ミナハサ地方に赴き、現地での子どもたちの言語使用や言語習得に関する調査を行う予定であったが、それが叶わなかった。また、海外のみならず、国内でのフィールドワークも相当期間実施できず、文献調査やこれまでの研究成果の出版作業に注力せざるを得なくなったことが挙げられる。
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今後の研究の推進方策 |
インドネシアでの調査に関しては、コロナ禍が一定の収束を見るまでは延期せざるを得ない。代替的な手段として、現地在住の日本語教育学者である知人(マナド国立大学、フランキー・ナヨアン准教授)を介してのオンラインを活用した情報収集を行う。 また、大洗町でのフィールドワークについては、研究代表者および分担者が早期にワクチン接種を行うなどの感染対策に留意しながら可能な範囲で実施する。
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