研究課題/領域番号 |
19H01290
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
村田 久美子 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 名誉教授 (10229990)
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研究分担者 |
飯野 公一 早稲田大学, 国際学術院, 教授 (50296399)
寺内 一 高千穂大学, 商学部, 教授 (50307146)
ダンジェロ J・F 中京大学, 国際学部, 教授 (70340180)
NG Patrick 新潟県立大学, 国際経済学部, 教授 (40454970)
石川 友和 玉川大学, ELFセンター, 助教 (00826323)
小中原 麻友 神田外語大学, 外国語学部, 講師 (80580703)
野上 陽子 関西学院大学, 法学部, 助教 (90733999)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 応用言語学 / ELF / 英語教育 / ESP / 社会言語学 |
研究実績の概要 |
R2年度は、コロナ禍1年目でR2後半に対面で予定していたタイのBELF現場での実態録音調査は渡航制限等の為R2年度の実施は叶わず、予算をR3, R4年度へと2度繰越し、実施を計画したが、コロナ禍の種々の制限が想定より長く続き、またコロナ禍の影響で訪問予定現地企業の状況変化もあり実施不可となった。この状況下、オンラインコミュニケーションは急速に発達、日本人と特にアジアのビジネスピープル(BP)との ELF使用のビジネスコミュニケーション(BELF)の実態を解明すべく、自由回答形式アンケートとインタビュー調査をオンラインでR3年1-3月に実施した。実施にあたっては、代表者、分担者全員が質問内容等詳細を検討、パイロットを重ねつつ作成した。 調査結果は詳細な質的分析後、Murata, Konakahara & Ishikawaとして、R4 12月に出版された。また、村田が言語文化教育学会で招待講演、及びR4年度に繰越で実施された第4、5回JACET ELF 研究会国際ワークショップで,村田、小中原、石川を中心に発表し、2020年7月にはラウトリッジ社から村田編集のELFの研究方法とデータ収集・分析に焦点を当てた本が出版された。 更に、R4に再繰越したR2招聘予算で延期していた対面ワークショップを第3回JACET ELF 研究会国際ワークショップとしてR4年12月に開催、ロンドン大学アレシア・コゴ氏を招聘、コペンハーゲン大学のヤヌス・モーテンセン氏はオンラインで参加、同時に海外で活躍する日本人BPにもパネルに参加頂きBELFコミュニケーションの実態を紹介して頂くと同時に分担者を含むBELFの研究者の一般発表も実施、国内の多くの研究者と情報を共有した。モーテンセン氏にはR5年2月に開催の第4,5回JACET ELF 研究会国際ワークショップに対面で参加、講演をして頂いた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
R2年度はコロナ禍で行動規制も厳しく、R2年度後半にタイで予定していたELFビジネスコミュニケーション現場での実態録音調査は、現地の状況も厳しく、またコロナ禍の影響で訪問予定現地企業でも日本人従業員は日本に帰国するという状況が生じ、現地でのタイと日本人従業員のビジネスコミュニケーションの実態調査実施は不可となった。ただ、自由回答形式のアンケート調査とインタビュー調査については、オンラインをフルに活用して予定通り実施した。実施にあたっては、代表者、分担者全員が参加、メールやオンライン会議等で連絡を取りながら、アンケートの質問内容を含む詳細をR2年11月頃より検討、作成、実施に関しても全員が協力した。また インタビューに関しては、アンケート回答者の中から希望を募り、アンケート回答内容に関し、更に詳細情報を補填した。これらの調査データに関しては詳細な質的分析を実施、代表者村田、分担者小中原、石川、野上(R2まで参加)が中心となり分析結果全体をまとめ、この結果は国内外の学会やワークショップ等で発表すると同時に村田、小中原、石川共著で、R4 12月にJACET ELF SIG Journalに英文で出版された. 更に、R4まで繰越したR2招聘予算で延期していた対面ワークショップを第3回JACET ELF 研究会国際ワークショップとしてR4年12月に開催、ロンドン大学アレシア・コゴ氏を招聘、コペンハーゲン大学のヤヌス・モーテンセン氏はオンラインで参加(R5年2月に開催の第4,5回JACET ELF 研究会国際ワークショップには対面で参加)、同時に海外で活躍する日本人BPにもパネルで参加頂きBELFコミュニケーションの実態を紹介して頂き、国内の多くの研究者と情報を共有した。
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今後の研究の推進方策 |
R3年度は、日本人と多言語使用背景を持つアジアのビジネスピープル(BP)とELFを使用してのビジネスコミュニケーション(BELF)の実態を解明すべく、R3年1-2月に実施のアンケート調査とR3年2月- 3月に実施のオンラインインタビュー調査の詳細質的分析を続けつつ、インタビュー調査に関してはR3年度にも追加調査を実施する。アンケートデータについては村田、小中原、石川が中心となり分析結果全体を纏め、結果を随時、国内外の学会やワークショップ等で発表すると同時に、論文として纏める。インタビューデータは、村田、飯野、寺内、D’Angelo, Ngを中心に質的分析を進め、この結果も随時、国内外の学会やワークショップ等で発表し、論文に纏める。 R3年度後半には中国のBELF現場での実態録音調査を予定しているが、コロナの状況によっては、調査場所を変えたりなどの柔軟な対応をする予定である。この他日本国内での日本人と多言語文化背景のビジネスピープルとのコミュニケーション実態調査もできる限り実施する。これについては、代表者や分担者の卒業生のBP等の協力を得て実施する予定で、村田、飯野、D’Angelo等が中心となりデータ収集をする。この結果についても、随時国内外の学会等で発表する。 また、上記のデータについては、この分野の研究者を海外から招聘、意見交換、ワークショップを開催し、分析及び考察を深化させるとともに、国内の多くの研究者とも共有する。但し、こちらに関してもコロナウィルスの拡散の状況を見極めながら、柔軟に対応する予定である。
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