研究課題/領域番号 |
19H01361
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研究機関 | 大阪学院大学 |
研究代表者 |
渡辺 千香子 大阪学院大学, 国際学部, 教授 (40290233)
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研究分担者 |
辻 彰洋 独立行政法人国立科学博物館, 植物研究部, 研究主幹 (40356267)
申 基チョル 総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 准教授 (50569283)
小口 千明 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (20312803)
岡田 保良 国士舘大学, イラク古代文化研究所, 研究員 (90115808)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 粘土板胎土 / 微化石分析 / メソポタミア |
研究実績の概要 |
本年度は年度初頭から新型コロナ感染拡大により緊急事態宣言の発出、海外渡航ならびに県境をまたいだ国内移動の自粛要請のため、当初計画した出張を伴う研究調査、対面での研究会、対面での打合せ等がすべて実現不可能となった。そのため、オンラインを利用して行えることを中心に活動した。具体的には以下の通りである。 ①調査で得たデータを将来オンラインで公開することを目指して、新たにデータ・ポリシー等を設定する必要があった。そのため、実際に調査に携わったメンバーで、オンラインで打合せ会議を二度行い、データ公開の在り方ならびにデータ・ポリシーの内容について話し合った(5月9日・5月16日:辻・渡辺・申・安間・アルタウィール)。 ②2019年にイラクから郵送されたギルスの運河堆積土の生物分析を国立科学博物館で行った(辻)。 ③2020年2月の英国調査で得たアシュモリアン美術館粘土板化学分析データを整理した(申・安間)。 ④大英博物館における調査の研究協力者である学芸員のギャレス・ブレアトン博士とジョナサン・テイラー博士を招待して、オンライン・ワークショップ「Displaying Nineveh」を開催した(共催:筑波大学新学術領域研究 [山田重郎]、2021年3月21日)。ブレアトン博士は、大英博物館特別展「I am Ashurbanipal: King of the World, King of Assyria」(2018年11月~2019年2月開催)に関する報告、テイラー博士は大英博物館収蔵の粘土板コレクションに関する報告を行なった。 ⑤将来データをオンラインで公開するために、データ・ポリシーに沿って文化財保護のための倫理規定の内容、ならびにデータにアクセスする際、倫理規定へのオンラインでの同意方法について、オーフス大学の専門家と意見交換し、具体的な今後の計画を立てた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナ感染拡大の為、大英博物館調査隊がイラクで現地調査を行なうことができなかったため、新たに分析を行なう予定であったギルスの粘土板断片や新たな運河堆積物等の試料が入手できず、分析ができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
昨年行う予定であったギルス調査が新型コロナウィルス問題で2021年度末に延期され、調査隊長のS.レイ博士と引き続き共同調査を行なうことで同意している。調査が再開され次第、粘土板断片の分析や年代測定分析を行なう。2019年2月に行ったアシュモリアン美術館の粘土板調査で得たデータの分析を行なう。
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