断層活動の多様性を考慮した活断層地震予測モデルの再構築

2021 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 19H01373
• 研究機関: 信州大学
• 研究代表者: 廣内 大助 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (50424916)
• 研究分担者: 竹下 欣宏 信州大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (00578271) ; 安江 健一 富山大学, 学術研究部都市デザイン学系, 准教授 (10446461) ; 松多 信尚 岡山大学, 教育学域, 教授 (40578697) ; 杉戸 信彦 法政大学, 人間環境学部, 教授 (50437076) ; 藤田 奈津子 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 核燃料・バックエンド研究開発部門 東濃地科学センター, 研究職 (50707396) ; 石山 達也 東京大学, 地震研究所, 准教授 (90356452)
• 研究期間 (年度): 2019-04-01 – 2022-03-31
• キーワード: 神城断層 / 2014年神城断層地震 / 糸魚川―静岡構造線 / 活断層 / トレンチ掘削調査 / 放射性炭素年代測定

研究実績の概要

本研究では2014年に発生した長野県神城断層地震に見られるような、一回り小さな地震が断層帯における固有地震とどのような関係にあるのか、その発生によって地震発生サイクルにどのような影響を及ぼすのかといった、断層活動特性を明らかにすることを目指している。
2022年度には、2014年に活動した神城断層の北部、塩島においてトレンチ掘削調査を実施した。塩島は2014年地震において最大の変位量を記録した地点であり、最も顕著な変位とその過去の記録が期待できる箇所である。塩島の南側地域での調査では、2014年地震より一つ前の活動は、1714年の小谷地震、さらに一つ前の活動はA.D.251年以降、A.D.1640年以前であり、762年か841年地震が該当する可能性があることが明らかとなっている。2022年の調査では、約1m掘削したところで大量の湧水がありそれより深く掘削することができなかった。トレンチ壁面の下部には、南側には腐植を含むシルト質砂層、北壁面には砂礫層が見いだされた。両層に含まれる植物片を年代測定した結果、いずれも約100年前の地層であった。本地点は2014年地震以前は平坦な地形であり、これら地層は一つ前の地震による断層変位を受けておらず、最新活動は約100年以降については2014年地震のみであること、すなわち2014年地震のみを経験していることが明らかとなった。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

研究成果

• [雑誌論文] 日本のジオパークにおける活断層の活用状況 (2022)
  • 著者名/発表者名: 道家 涼介, 山口 勝, 吾妻 崇, 中埜 貴元, 安江 健一, 藤原 広行, 香川 敬生, 中島 秀敏
  • 雑誌名: 活断層研究 巻: 56号 ページ: p. 71、ｐ.82
  • DOI: 10.11462/afr.2022.56_71
• [学会発表] 神城断層地震震災アーカイブと連携した看板の設置について (2023)
  • 著者名/発表者名: 横山俊一・内山琴絵・廣内大助
  • 学会等名: 日本地理学会2023年春季学術大会（東京都立大学）
• [学会発表] 恵那山-猿投山北断層帯の断層運動方向 (2022)
  • 著者名/発表者名: 重松 紀生・吾妻 崇・中島 礼・安江 健一・立石 良・中村 耕佑・廣内 大助
  • 学会等名: JPGU地球惑星科学連合2022年大会
• [学会発表] 断層条線から推定する断層すべりと破壊伝播方向：恵那山断層の例 (2022)
  • 著者名/発表者名: 重松 紀生・吾妻 崇・中島 礼・安江 健一・立石 良・廣内 大助
  • 学会等名: 日本地質学会第129年学術大会
• [学会発表] 野尻湖、立が鼻発掘地周辺の地質と堆積環境 (2022)
  • 著者名/発表者名: 竹下欣宏
  • 学会等名: 第156回化石研究会例会
• [学会発表] 長野盆地の地下地質－長野市川中島温泉ボーリングのカッティングスの岩相記載に基づいて (2022)
  • 著者名/発表者名: 竹下欣宏・浅田愛実
  • 学会等名: 日本地質学会129年学術大会（早稲田大学）
• [図書] 長野県の火山入門 (2022)
  • 著者名/発表者名: 竹下 欣宏
  • 総ページ数: 152
  • 出版者: しなのき書房