研究課題
本科研による研究は、COVID-19に対応して1年間延長して実施した。2023年度は、その最終年度であり、これまでの研究成果の公表に努めた。特筆できるのは、地理科学学会2023年度秋季学術大会にてシンポジウム「新興大国インドの現在ーデリー首都圏で何が起こっているのかー」を11月25日に広島大学で開催したことである。そこでは、研究代表者・分担者による研究報告5件のあとに、中国人都市地理学者からコメントを受け、それに続いて総合討論を実施した。インドで生じている都市化の諸要素の1つ1つを掘り下げながら、全体としてあるいは他国と比較して、どのような特徴があるのかといった議論がなされた。とくに下からの都市化としてサバルタンな都市化subaltern urbanizationが研究代表者によって提示されたが、他の類似する都市化の概念、たとえば惑星都市化planetely urbanizationなどとの対比の必要性が論議された。また、今回は北インドの都市化に着目したが、南インドでも同様のことが言えるのかという課題も出された。こうした議論を反映させて、研究代表者・分担者はシンポジウム論文を執筆・脱稿したところである。これらの論文は学術誌『地理科学』79巻3号に掲載され(2024年9月刊行予定)、学界・社会に広く還元される予定である。また、インドにおいて研究分担者1名が、デリーの郊外都市グルグラムにおいて形成されてつつある外国人社会の特徴を明らかにする調査を実施した。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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