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2022 年度 実績報告書

プロアクティブな財務報告エンフォースメント・メカニズムの可能性

研究課題

研究課題/領域番号 19H01427
研究機関明治大学

研究代表者

弥永 真生  明治大学, 会計専門職研究科, 専任教授 (60191144)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワードエンフォースメント / 財務報告 / 金融商品取引法 / 会計基準 / 国家賠償責任
研究実績の概要

2022年度においては、第1に、イタリア、ベルギーおよびオランダにおけるプロアクティブな財務報告エンフォースメント制度およびその運用についての資料を収集し、かつ、現地においてインタビュー等を行った。そして、イタリアについては、エンフォースメントが不十分であることにより投資家が損害を被った場合に所管庁であるイタリア全国証券委員会(CONSOB)が負う可能性のある民事責任についても、裁判例を含む資料の収集および分析を行い、その成果を論文の形で公刊した。
第2に、前年度までの研究のフォローアップとして、連合王国における監査・財務報告・企業統治監督機構(ARGA)への移行の状況を調査するため、現地に赴いたところ、さまざまな要因により、移行が遅れており、財務報告評議会(FRC)が依然として役割を担っていることが明らかになった。
第3に、アメリカ合衆国およびポルトガルについても資料の収集を行い、とりわけ、アメリカ合衆国については証券取引委員会(SEC)との接触を試みたが、実現に至らなかった。2023年度または研究期間終了後の課題として残された。
第4に、ドイツにおけるWirecard事件を契機とした外部的エンフォースメント体制の変化、Wirecard事件に関連する国家賠償請求をめぐる裁判例およびそれらについての評釈・解説等を入手した。
以上に加えて、EU構成国における外部的エンフォースメントの質を確保するための欧州証券市場監督局(ESMA)の活動については、2022年度もフォローし、かつ、ベルギーを訪問して、関連情報および資料の収集ならびにそれらの分析を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2021年度までの新型コロナウイルス感染症の流行により、調査対象国を訪問できず、また、インタビュー等を行えず、必要な情報を十分に入手できなかったため

今後の研究の推進方策

2023年度に可能な限り調査対象国を訪問し、資料を入手し、必要に応じて、当該国の所管庁または所管組織、会計事務所、研究者の協力を得て、キャッチアップを図る。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 会社の計算と外部的エンフォースメント : イタリア2023

    • 著者名/発表者名
      弥永真生
    • 雑誌名

      会計論叢

      巻: 18 ページ: 15-36

    • オープンアクセス
  • [図書] 中小企業会計とその保証2022

    • 著者名/発表者名
      弥永真生
    • 総ページ数
      718
    • 出版者
      中央経済社
    • ISBN
      9784502410215

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公開日: 2024-12-25  

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