ヨーロッパ周辺諸国における政党システムの変容とデモクラシー

2022 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19H01442
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 審査区分: 小区分06010:政治学関連
• 研究機関: 東北大学
• 研究代表者: 平田 武 東北大学, 法学研究科, 教授 (90238361)
• 研究分担者: 空井 護 北海道大学, 公共政策学連携研究部, 教授 (10242067) ; 中井 遼 北九州市立大学, 法学部, 准教授 (10546328) ; 馬場 香織 北海道大学, 法学研究科, 准教授 (10725477) ; 仙石 学 北海道大学, スラブ・ユーラシア研究センター, 教授 (30289508) ; 横田 正顕 東北大学, 法学研究科, 教授 (30328992) ; 小川 有美 立教大学, 法学部, 教授 (70241932) ; 伊藤 武 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (70302784) ; 中田 瑞穂 明治学院大学, 国際学部, 教授 (70386506)
• 研究期間 (年度): 2019-04-01 – 2023-03-31
• キーワード: 新興デモクラシー / 政党システム変容 / 比較政治

研究成果の概要

固定化したデモクラシーと見なされていた新興デモクラシー諸国（南欧諸国、東中欧・バルト諸国、ラテン・アメリカ諸国の一部）において、2010年代にほぼ同時に発生した政党システムの巨大な変容を分析する際に、着眼点として、ポピュリズムの抬頭ではなく、主流派政党の失墜に着目して分析した。分析結果は、日本政治学会の『年報政治学』2012－Ⅱ号に特集「新興デモクラシー諸国の変貌」として掲載された。

自由記述の分野

ヨーロッパ政治史

研究成果の学術的意義や社会的意義

1970年代半ば以降の移行によって成立し、固定化にも成功したと考えられていた新興デモクラシー諸国において、2010年代に生じた政党システム上の巨大な変動を紹介したことだけでも社会的意義がある。
それを説明する上で、ポピュリズムのような従来から存在した要因ではなく、主流派政党の失墜という新しい現象に着眼点を置いた点は、本研究の学術的意義である。それが国によって、新興政党の抬頭や、強権的政権によるデモクラシーのバックスライディングや、政権フォーミュラの刷新を引き起こしているのである。