研究課題/領域番号 |
19H01477
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
杉田 洋一 一橋大学, 大学院経済学研究科, 准教授 (20743719)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 国際貿易 |
研究実績の概要 |
(研究課題1) 共同研究者の一橋大学経済研究所手島健介准教授とリサーチアシスタントとともに、墨米企業間貿易取引日次データセットを整備した。メキシコ道路網GISデータを用いて、メキシコ市町村とアメリカ国境税間の最適道路経路と平均所要時間を計算した。その道路経路データと、メキシコ市町村・月別の麻薬戦争死者数データ、墨米企業間貿易取引日次データを接続した。ネットワークと空間計量経済学の手法を調べ、推計に用いる計量経済学手法を検討した。また墨米企業間貿易取引日次データセットを用いた研究がReview of Economics and Stistics誌に採択された。 (研究課題2) リサーチアシスタントと共同研究者のシンガポール経営大学Amanda Jakobsson助教授とともに、DHL航空輸送データの整備を行なった。輸出企業・輸入企業について、企業名・住所・顧客番号を整備し、同一企業について集める、いわゆる名寄せを3ステップで行う。第1に、DHL航空輸送データとOrbisデータの企業名・住所情報の表記ゆれをGoogle map APIを用いて統一する。第2に、DHL航空輸送データとOrbisデータから一部データを1%無作為抽出し、リサーチアシスタントが二つのデータを企業名と住所についてマッチさせる。第3に、第2ステップのマッチの結果を用いて、残りのDHL航空輸送データとOrbisデータを自動でマッチさせる機械学習AIプログラムを構築する。2020年度補助金の計画として、第2ステップまで完了した。Jakobsson助教授と第3ステップで用いる機械学習アルゴリズムの検討を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
(研究課題1) 新型コロナウイルスの感染拡大により、一橋大学の研究室でリサーチアシスタントが作業できない期間があり、データの整備が予定よりも遅れている。また日本からメキシコへの渡航が困難になり、研究協力者によるメキシコでの現地調査が進んでいない。 (研究課題2) 新型コロナウイルスの感染拡大により、シンガポールのデータ提供元会社の研究室が一時閉鎖され、研究協力者が作業できない時期が続いたため、データの整備が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
(研究課題1) 新型コロナウイルスの感染が縮小し、日本からメキシコへの渡航が容易になり次第、研究協力者によるメキシコでの現地調査を行う。データセットを完成させ、分析と論文の執筆を行う。 (研究課題2) シンガポールの新型コロナウイルスの感染が縮小し、データ提供元会社の研究室が再開され次第、研究協力者の協力のもと、研究実績の概要に示した第3ステップを行う。データセットを完成させ、分析を開始する。
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