研究課題/領域番号 |
19H01502
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
黒田 祥子 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (50447588)
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研究分担者 |
山本 勲 慶應義塾大学, 商学部(三田), 教授 (20453532)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 働き方改革 / 労働時間 / テレワーク / 生産性 / 健康 / メンタルヘルス |
研究実績の概要 |
2年目にあたる2020年度においては、主として3つの分析を行った。第一は、コロナ禍で急速に普及したテレワークが従業員の働き方や労働時間、そして生産性やメンタルヘルス等に与える影響について多角的に検証した。一部上場企業(製造業4社)の全従業員を対象とした大規模アンケート調査を用い、同一企業内における部署間や部署内のテレワーク率の違いが働き方にもたらした影響を分析したほか、職種別にテレワークにおける生産性が低下する要因の特定化などを行った。研究の成果は、Covid-Economics(Vetted Journal)に採択された("Working from home: its effects on productivity and mental health")。このほか、コロナ禍の一般労働者の働き方に関する論文("Psychosocial impact of COVID‐19 for general workers"、査読付き英文雑誌Journal of Occupational Healthに採択)等、コロナ禍における働き方の変化と従業員への影響に関する分析を実施した。第二は、一部上場企業(小売業)から取得したデータをもとに、従業員のメンタルヘルスと生産性との関係を明らかにする分析を行い、論文を執筆した。第3に、コロナ禍における新しい働き方の下でどのように健康を維持すべきかを明らかにするため、一部上場企業(製造業2社)の従業員を対象に健康施策プロジェクトを実施した。このうち、一企業のデータは2020年度末にデータを入手できたためデータの解析に着手し、暫定的な結果を得た。第二、三の研究は次年度以降にさらに分析を深め、論文の執筆・改訂を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究はおおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
2年目は、初年度から働きかけを行ってきた複数の企業から健康関連の個票データを入手できたため、それらのデータを用いた分析に着手した。3年目以降は、さらに分析のブラッシュアップを図り、学術誌への投稿を予定している。
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