研究課題/領域番号 |
19H01511
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研究機関 | 国士舘大学 |
研究代表者 |
阿部 武司 国士舘大学, 政経学部, 教授 (10151101)
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研究分担者 |
平野 恭平 神戸大学, 経営学研究科, 准教授 (10509847)
結城 武延 東北大学, 経済学研究科, 准教授 (80613679)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 技術移転 / ヒック・ハーグリーブス / プラット・ブラザーズ / 山辺丈夫 / 綿紡績業 |
研究実績の概要 |
令和2年度初頭から新型コロナウィルスの拡大により、予定していたイギリス出張が実現したのは、結局令和4年度末となった。他方、すべてオンラインとなったものの、研究会は令和2年度、令和3年度とも3回実施し、令和4年度には、対面2回も含めて計5回開催した。 本研究の眼目であるイギリスでの資料調査ができない中、ただ手をこまねいている訳にはいかず、令和2年度には9月に開催が予定されていた産業技術史学会大会での準備を進めた。残念ながらそれは実現しなかったが、刊行された大会講演集に平井直樹(研究協力者)・阿部武司(研究代表者)・玉川寛治(研究協力者)の共著の報告論文を発表した。同年度には、その論文も含め、すでに発表した別の論文2編とあわせてプロの翻訳家に英訳してもらった。翌令和3年度にはそれら3論文を、研究分担者・結城武延の所属する東北大学大学院経済学研究科からディスカッション・ペーパーとしてインターネットで公開した。そのほか、この2年間には、研究会を通じて、基礎的文献の購読や、基礎的文献の収集にも努めた。 令和4年度に入り、ようやくコロナ禍が弱まる兆しが表れたため、研究会を通じて、待望のイギリス出張の可能性を探り、令和5年3月にともに研究協力者の平井と中岡俊介の2名がその調査を実施し、令和元年に、阿部・平井・玉川の3名がすでに開始していた、ボルトン市立図書館所属のヒック・ハーグリーブズ文書、とくに明治期日本の紡績企業にかかわる図面の閲覧と写真撮影を、さらに進めることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究会だけは新型コロナウィルスの拡大にもかかわらず、令和2~4年度まで、年数回続け、これまでの研究成果の公表、今後必要な知識の習得および文献の収集は地道に進めることができた。しかし、本研究の眼目であったイギリスでの資料調査が本格的に実施できたのは実に令和4年度末のことであった。同調査も、それで完結したわけでは決してなく、今後さらに継続することが、当初の研究計画の遂行上、不可欠である。
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今後の研究の推進方策 |
お認めいただけた令和4年度予算の繰り越し分を活用して、令和5年度には本研究の申請時の計画を完成させるよう全力を投入する所存である。
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