研究課題/領域番号 |
19H01518
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
清水 洋 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (90530080)
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研究分担者 |
生稲 史彦 筑波大学, システム情報系, 准教授 (10377046)
金 東勲 一橋大学, 大学院経営管理研究科, 特任講師(ジュニアフェロー) (10823403)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | イノベーション / 流動性 |
研究実績の概要 |
本研究プロジェクトは、ヒト・モノ・カネといった経営資源の流動性は、イノベーションの生成のパターンにどのような影響を与えるかを分析することを目的としている。経営資源の流動性が高まれば、社会的には経営資源の配分が効率的になされ、イノベーションにとって好ましい効果があると一般的に考えられている。しかしながら、本当に経営資源の流動性の程度を上げていけば、イノベーションの生成につながるのだろうか。本研究はこれに対して、経営資源の流動性がイノベーションにもたらす影響を、より多元的にとらえることを目的としている。 2019年度は、経営資源の流動性を分析するためのデータベースの構築を進めた。具体的には、日米の上場企業の収益性の自己回帰性を分析するための財務情報とそれと組み合わせて研究開発の流動性を測るために特許のデータベースを構築してきた。まだ、データベース自体は名寄せが必要だが、概ね終わりつつある。また、質的な調査としてゲーム産業における聞き取り調査を行ってきた。 国際学会であるthe EGOS and Organization Studies Workshopにおいて、日本のスタートアップの資金調達とビジネス構築について研究発表を行った。さらに、本研究プロジェクトの構想部分の一部と初歩的な分析の一部を収めた『野生化するイノベーション』を新潮社からGeneral purpose technology, spin-out, and innovation : technological development of laser diodes in the United States and JapanをSpringerから出版した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データベースの構築は計画通り進んでいる。また、聞き取り調査も順調に行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
データベースの名寄せを完了し、分析を進めていく。特に、新型コロナウイルスの影響で聞き取り調査が十分に行えない可能性があるため、より実証的な分析を中心に研究を進めていく計画である。また、2020年度に発表を予定していた国際学会が延期となったため、2021年度の発表に向けて実証分析を進めていく。
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