研究課題/領域番号 |
19H01520
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
松井 美樹 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 名誉教授 (70173789)
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研究分担者 |
北中 英明 拓殖大学, 商学部, 教授 (20297089)
佐藤 修 東京経済大学, 経営学部, 教授 (50170725)
上田 泰 成蹊大学, 経営学部, 教授 (70201952)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | サプライチェーン・マネジメント / リスク・マネジメント / 危機管理 / 持続可能性 / 実証分析 |
研究実績の概要 |
世界規模の質問票調査により2020年度までに得られた製造企業のサプライチェーン・マネジメントの主要側面、経済・環境・社会の持続可能性(環境問題への対応、持続可能性の促進要因、持続可能性への障壁、競争優位性、持続可能性に関する成果)、事業サービス化(事業サービスのアウトソーシング、アウトソーシングへの関与、サービス提供に不可欠な能力、サービス提供事業者との意思疎通、サービス提供事業者への工場側の適応、サービス提供事業者の成果、事業サービスの重要性、事業サービスの複雑性、事業サービスの新奇性、サービス提供事業者にとって重要な能力、サービス提供事業者の関与、サービス提供事業者の適応力)等に関するデータを用いて、これらの間の連関構造について分析した。その研究成果に基づいて論文を執筆し、オンライン開催された国内学会の研究発表大会、Production and Operations Management Society, European Operations Management Association, Decision Sciences Institute等の年次大会で研究発表を行った。それらを改訂して、学術雑誌への投稿を進めている。 また、海外の連携研究者とも協力して、レジリエント・サプライチェーンおよびリスク・マネジメントや危機管理の実践活動、事業継続性、組織文化等に関する質問項目を追加した次ラウンド調査票(英語版)の設計に向けて、研究枠組みの検討を開始した。これらの構成概念をはじめ分析枠組みや研究仮説群の精緻化を図っており、これらの理論的検討の成果を次年度以降に開催される学会や国際会議で発表できるように準備を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実証分析の基礎となるデータベースは構築済みであり、これに基づくデータ分析の結果を取り纏めて、論文執筆、学会発表、論文改訂を進めている。コロナ禍のため、主要な学会の年次大会や国際会議は、昨年以来、オンライン開催となっているが、オンライン会議システムの機能強化と新サービスの提供により、参加者間の意見交換も活発に行われるようになっている。今年度に開催された国内外学会の年次大会においては、研究発表に対するコメントや助言を多くの参加者から得ることができた。これらを踏まえて、論文の改訂を行い、学術雑誌への投稿を進めている。 現状では次ラウンド調査の目途はまだ立っていないが、ポストコロナのサプライチェーンを射程に入れた質問票(英語版)設計に備えて、新たな構成概念やその研究枠組みの検討も開始している。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度の国内外の学会や国際会議は、オンライン、対面、ハイブリッドなど、異なる方式で開催となる見通しである。主催者も参加者もオンライン研究集会に関する技術とノウハウを蓄積し、対面式に近い形の討論ができるような環境が整備されている。年度前半はオンライン、後半には対面式も増えてくるものと推察される。いずれの方式になるか不確定要素もあるが、関連する国内外学会や国際会議に可能な限り参加して、研究発表を行っていく予定である。並行して、レジリエント・サプライチェーンやリスク・マネジメント、危機管理の実践活動、事業継続性、組織文化等に関する質問を追加した次ラウンド調査に向けた準備作業も進めていく。
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