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2022 年度 実績報告書

日本における国際合弁事業の生成・成長・解消の史的研究:企業間関係の視点から

研究課題

研究課題/領域番号 19H01525
研究機関兵庫県立大学

研究代表者

山口 隆英  兵庫県立大学, 国際商経学部, 教授 (90272096)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード国際合弁 / 経営資源 / 国際マーケティング / ビジネスモデルの輸入 / ビジネスモデルインポータ型企業家
研究実績の概要

2021年度の研究から、ファーストフード産業、特に、マクドナルド社と藤田商店との合弁事業に関連して、藤田田に関する資料の収集を行った。合弁事業をビジネスモデルの輸入と考えた場合、藤田は多くのビジネスモデルの輸入に成功したといえるが、そのビジネスモデル日本への輸入に際して、アメリカのビジネスモデルを原形のまま輸入しなかったことが、ビジネスモデルの輸入において重要な論点となると考えた。ビジネスモデルは、ビジネスモデルを再現することで、そのモデルが持つ特性を発揮でき、収益を上げることができる。実際のところ、マクドナルド社は、アメリカで郊外型の店舗で、ドライブイン型、現在だとドライブスルーを活用した店舗形式で成功した企業であった。しかし、藤田は、日本でもマクドナルドビジネスを実施するにあたり、店舗を都市の郊外ではなく、都市の中心部に立地し、車で訪れることができないビジネスモデルに作り替えて、ビジネスを開始した。マクドナルドのビジネスモデルの構成要素の1つである店舗内ない調理過程のマニュアル化とクリーネスを輸入したが、そのほかのものはアメリカのマクドナルドとは違う店舗形態を作り上げた。ビジネスモデルは、修正して再現された。そして、日本で、アメリカのマクドナルドのビジネスモデルが再現されるのは、1977年であり、1971年に日本でのビジネスを開始してから6年の期間があった。このビジネスモデルの再現のためのタイムラグがなぜ必要であったのかという点についての研究が追加的に必要となった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

コロナ感染症の影響で調査活動が停滞した。加えて、ビジネスモデルの輸入と受入国でのビジネスモデルの再現におけるタイムラグを理論的にどう解決するのかという新たな研究上の課題が発見され、ケース研究の方向性が定まらなかった。研究発表等を通じて、ケース研究の方向性を明確にする努力をしながら、研究の遅れをそう急に取り戻していく。

今後の研究の推進方策

ビジネスモデルの輸入と現地適応のプロセスについて、戦略の複製を研究する既存研究の中で、ビジネスモデルを修正しながら現地に環境に適応していく、フレキシブルレプケーションという概念があることが分かった。このフレキシブルレプリケーションという概念を批判的に検討し、本研究への活用可能性を見つけ出す方向で、よい成果が得られそうな可能性が出てきており、この方向に研究を修正しながら、研究成果を出していきたい。

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公開日: 2024-12-25  

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