研究実績の概要 |
昨年度は生命科学・医療技術革新を対象とする地域技術革新プログラムの世界の代表例を特定しさらに代表的な医薬品プロジェクトを特定した。今年度はこれに医療機器,先進的サービスを供給するプロジェクトを追加し,関係主体とその活動,主体間の相互作用を表す指標を開発した。これにはインドのプライマリケア実装を目的とするHi Rapid Labとの共同研究を含む。 また,昨年度開始した論文情報(Web of Science, Scopus,Medline等),特許情報(European Patent Officeデータ等),企業情報(S&P Capital IQ等 ),規制・許認可(US, FDA等の承認データ,IQVIA(IMS Life Cycle)等の公開情報をさらに集めた。関係主体に対するインタビュー調査についてはCOVID-19によって海外調査が行えなくなり,代替的方法を検討した。 さらに,地域の中核となるビジネススクール10校前後について,その主要な経営教育プログラム,起業プログラムの内容を調査した。経営教育についても,現地調査と関係者に対する現地インタビュー調査を行う予定であったが,国内から行う代替的方法を採用した。さらに申請者が昨年度実施した『慶應義塾大学ビジネス教育評価データベース』のアンケート調査票を,各地域の代表的ビジネススクールで経営教育を受けた履修者,プロジェクト関係者,地域技術革新プログラム関係者の数百人規模を対象としたアンケート調査を行い,データベース全体の分析を行った。 日本において大学院レベルのマネジメント教育を受けた社会人は受けていない社会人に比較してStart-upの起業を高める。日本の企業内教育によるマネジメント教育はOJTを除いてほとんどなく学習の機会が限られる。海外のビジネススクールは地域ライフサイエンス技術革新の拠点となっている。
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