研究課題/領域番号 |
19H01529
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
高井 透 日本大学, 商学部, 教授 (60255247)
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研究分担者 |
竹之内 玲子 成城大学, 社会イノベーション学部, 教授 (30409627)
Benton Caroline 筑波大学, ビジネスサイエンス系(副学長), 副学長 (50520897)
山本 篤民 日本大学, 商学部, 教授 (60521284)
清水 さゆり 高崎経済大学, 経済学部, 教授 (70445873)
神田 良 明治学院大学, 法と経営学研究科, 研究員 (90153030)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ボーングローバル / コンピタンス / アライアンス / 経営戦略 / 市場参入 / 事業創造 / 持続的競争優位性 / イノベーション |
研究実績の概要 |
本年度は、コロナ感染などの大きな外部環境の変化があったため、改めて海外展開の理由を中心に海外展開の特徴を、ボーングローバル企業と、ある程度の年数を得て海外進出する企業(6年以上)の比較分析を行った。アンケートは3000社近くに郵送して約250社近くの回答を得た。企業規模的には中小・ベンチャー企業を中心に回答を得た。まず全体の特徴を把握したのちにボーングローバル企業との比較を行った。ここでは紙幅の関係もあり、一部の結果を報告するにとどめる。 グローバル展開した理由について、12項目にわたって「全く違う」から「全くその通り」の6段階で回答を得た。回答で得た各評価を評価点として、加重平均を算出し比較した。中間点は3.5である。グローバル展開した理由で評価が高いのは、「①自社製品に対して海外に市場性があることを発見した」、「③取引先からの要請に応えるため」である。この2項目が特に高かった。海外展開するには、今までのように外部取引先から要因と、自発的に海外に成長の機会を見いだす企業群に分かれている。ただし、海外進出する要因としては特に低いのは「②コストを削減するため」であった。海外展開を意図する企業は、短期的なコスト削減を狙って海外進出する企業は少ないということである。 設立から輸出までを時間別に比較すると、大きな差がみられるのは、「⑤設立から海外市場をターゲットに考えていたから」、「⑥国内市場が成熟化したから」、「⑪海外での自社ブランドを確立するため」で、とくにボーングローバル企業は「⑤設立から海外市場をターゲットに考えていたから」を高く評価しており、海外進出に6年以上の時間を要する企業は後の2項目、つまり、「⑥国内市場が成熟化したから」、「⑪海外での自社ブランドを確立するため」を高く評価していた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ感染で遅れていた事例企業のインタビュー調査をまだすべて終えていない。そのため、予定していた計画よりは遅れている。しかしアンケート調査については、今までの知見をベースに実施することができたので、今年度での今までの遅れをかなり取り戻すもどすことができた。
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今後の研究の推進方策 |
本年度にアンケート調査を実施したことで、今までの事例研究だけではなく、アンケートの企業の中がらも、かなりユニークな事例を見出すことができた。今後は、今までの事例調査とアンケートの中から見出した逸脱事例などを取り込みながら、研究をさらに深めていく予定である。
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