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2020 年度 実績報告書

知の活用と探索に対する管理会計の役割の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19H01550
研究機関神戸大学

研究代表者

三矢 裕  神戸大学, 経営学研究科, 教授 (00296419)

研究分担者 佐々木 郁子  東北学院大学, 経営学部, 教授 (90306051)
安酸 建二  近畿大学, 経営学部, 教授 (00309494)
坂口 順也  名古屋大学, 経済学研究科, 教授 (10364689)
窪田 祐一  南山大学, 経営学部, 教授 (40329595)
田口 聡志  同志社大学, 商学部, 教授 (70338234)
河合 隆治  同志社大学, 商学部, 教授 (30368386)
大浦 啓輔  立命館大学, 経営学部, 教授 (20452485)
福島 一矩  中央大学, 商学部, 准教授 (50548881)
妹尾 剛好  中央大学, 商学部, 准教授 (60610201)
新井 康平  大阪府立大学, 経済学研究科, 准教授 (30550313)
尻無濱 芳崇  神奈川大学, 経営学部, 准教授 (20728331)
劉 美玲  鹿児島大学, 総合科学域共同学系, 講師 (30803407)
佐久間 智広  松山大学, 経営学部, 准教授 (40756821)
小笠原 亨  熊本学園大学, 商学部, 准教授 (80824466)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード知の探索・活用 / 管理会計 / 経験的研究 / 組織レベル / 創造性 / イノベーション / フィードフォワード / パッケージ
研究実績の概要

コロナ禍ではあったが、本研究チームメンバーは本年度、精力的に発信を行った。海外の査読雑誌に3本の論文が掲載された。創造性を喚起する際に重要となるマネジメントコントロール情報のインタラクティブな利用に関して、大浦および新井の論文は、3つの組織レベルにまたがる経験的研究である。査読雑誌ではないものの、個人レベルに焦点を当てた田口・佐久間・三矢の論文は、非常に困難とされている「情報提供が創造性に与える影響」を実験室実験で解明しようとしたものである。企業レベルの研究としては、河合の「業績管理システム設計の決定要因―財務指標・非財務指標の整備に焦点を当てて―」という論文は日本原価計算研究学会の学会賞を受賞した。本論文は、国内製造業企業への質問票調査であるが、企業が財務指標と非財務指標で構成される業績管理システムを設計する際に影響を与える要因を明らかにした。今後、企業が創造性を高めるための管理システム設計に対して示唆を与える論文である。
学会報告に関してはオンラインでの報告が行われた。
実施計画は、2020年度はコロナの影響で研究活動が大幅に遅延することになった。企業訪問が実質的に不可能となったため、zoomなどを利用したオンラインインタビューの実効性の検証を行っている。さらに深刻な影響を受けているのが、実験室実験である。被験者をラボに集めて実験を行うことは停止し、オンライン実験への切り替えを模索した。2021年度もコロナの影響は続くと思われたため、早くその目途を付ける必要があった。科研メンバーや他の研究者たちと意見交換をした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2019年度の後半に発生した新型コロナウイルスの影響でいくつかの研究プロジェクトは延期や変更が余儀なくされたため、遅れていると評価している。

今後の研究の推進方策

今後の研究として、2019年度の後半に発生した新型コロナウイルスの影響で企業への訪問が著しく制限されたが、オンラインでのインタビューへの切り替えを行う。実験室実験については、当面は延期が必要だが、コロナ収束とともにすぐに再開できるよう準備を行っている。2022年度に、海外研究者を招聘して国際カンファレンスAMARS(Asia-pacific Management Accounting Research Symposium)を開催予定であるが、開催方法、開催時期などについては世の中の動向を見ながら柔軟に判断せざるを得ないと予想している。フィールド実験は、新たなリサーチサイトの開拓ができた。とは言え、これもコロナ禍の収束を待たざるを得ない。このリサーチサイトからどの程度の協力が得られるかについて、まずはヒアリングを進める必要がある。

  • 研究成果

    (24件)

すべて 2021 2020 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (15件) (うち国際共著 1件、 査読あり 12件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 2件) 図書 (1件)

  • [国際共同研究] ウィスコンシン大学/ジョージタウン大学(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      ウィスコンシン大学/ジョージタウン大学
  • [雑誌論文] 病院事業を営む地方公営企業のコスト・ビヘイビアとコスト構造―混雑コストの観点からの分析―2021

    • 著者名/発表者名
      新井 康平、福嶋 誠宣、安酸 建二、栗栖 千幸
    • 雑誌名

      会計検査研究

      巻: 63 ページ: 75~88

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] エビデンス・ベーストな管理会計研究を目指して2021

    • 著者名/発表者名
      安酸 建二
    • 雑誌名

      管理会計学

      巻: 29(2) ページ: 3~11

    • DOI

      10.24747/jma.29.2_3

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 会計時評 イノベーションを促進するための管理会計2021

    • 著者名/発表者名
      窪田 祐一
    • 雑誌名

      企業会計

      巻: 73(3) ページ: 124~125

  • [雑誌論文] 相対評価における追加的なモニタリング2021

    • 著者名/発表者名
      小笠原 亨、早川 翔、吉田 政之
    • 雑誌名

      管理会計学

      巻: 29(1) ページ: 19~31

    • DOI

      10.24747/jma.29.1_19

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The influence of an interactive use of management control on individual performance: mediating roles of psychological empowerment and proactive behavior2021

    • 著者名/発表者名
      Makoto Matsuo, Kohei Arai, Takami Matsuo
    • 雑誌名

      Journal of Accounting & Organizational Change

      巻: 17 (2) ページ: 263~281

    • DOI

      10.1108/JAOC-06-2020-0079

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 粗雑なシグナルか,精緻なシグナルか? -逆淘汰防止のための経営管理ツールの構築に向けて-2021

    • 著者名/発表者名
      山本 達司、田口 聡志、三輪 一統
    • 雑誌名

      メルコ管理会計研究

      巻: 12(2) ページ: 47~62

    • 査読あり
  • [雑誌論文] アナリスト予想にみられるコスト予想 ―経営者予想との比較―2020

    • 著者名/発表者名
      安酸 建二、中岡 孝剛
    • 雑誌名

      メルコ管理会計研究

      巻: 12(1) ページ: 31~42

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 実務に対する原価計算・管理会計研究の役割―研究は何を問うべきか―2020

    • 著者名/発表者名
      安酸 建二
    • 雑誌名

      原価計算研究

      巻: 44(1) ページ: 38~45

    • DOI

      10.20747/jcar.44.1_38

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 業績管理システム設計の決定要因―財務指標・非財務指標の整備に焦点を当てて―2020

    • 著者名/発表者名
      河合 隆治
    • 雑誌名

      原価計算研究

      巻: 44(1) ページ: 61~74

    • DOI

      10.20747/jcar.44.1_61

    • 査読あり
  • [雑誌論文] マネジメント・コントロール・システムによる情報提供が創造性に与える影響: 実験室実験2020

    • 著者名/発表者名
      早川 翔、三矢 裕、佐久間 智広、澤田 雄介、田口 聡志
    • 雑誌名

      産業経理

      巻: 80(3) ページ: 115~125

  • [雑誌論文] 管理会計は新型コロナウイルスからの復旧・復興を支援できるのか?:東日本大震災の実証研究の成果の拡張2020

    • 著者名/発表者名
      三矢 裕、佐々木 郁子、吉田 政之
    • 雑誌名

      企業会計

      巻: 72(7) ページ: 73~79

  • [雑誌論文] Effects of managerial coaching on critical reflection: mediating role of learning goal orientation2020

    • 著者名/発表者名
      Makoto Matsuo, Kohei Arai, Takami Matsuo
    • 雑誌名

      Journal of Workplace Learning

      巻: 32 (3) ページ: 217~228

    • DOI

      10.1108/JWL-06-2019-0086

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Diagnostic and Interactive Use of PMM by Japanese Local Governments: Does the Context Affect the Fitness of Use?2020

    • 著者名/発表者名
      Ana Yetano, Takami Matsuo & Keisuke Oura
    • 雑誌名

      Public Performance & Management Review

      巻: 44(1) ページ: 28~57

    • DOI

      10.1080/15309576.2020.1817108

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] 自治体公共施設サービスのアウトソーシングにおける組織間コントロール2020

    • 著者名/発表者名
      大浦 啓輔、松尾 貴巳
    • 雑誌名

      原価計算研究

      巻: 44(1) ページ: 142~155

    • DOI

      10.20747/jcar.44.1_142

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 日本企業のグローバル経営における予算管理の有効性―国内・海外子会社の管理の比較研究―2020

    • 著者名/発表者名
      淺田 孝幸、大浦 啓輔、平井 裕久、堀井 悟志
    • 雑誌名

      原価計算研究

      巻: 44(1) ページ: 156~168

    • DOI

      10.20747/jcar.44.1_156

    • 査読あり
  • [学会発表] 決算早期化が財務業績へ与える影響に関する実証研究2020

    • 著者名/発表者名
      安酸 建二
    • 学会等名
      日本会計研究学会第79回大会
  • [学会発表] イノベーション戦略とマネジメント・コントロールの有効性2020

    • 著者名/発表者名
      窪田 祐一、劉 美玲、三矢 裕
    • 学会等名
      日本管理会計学会2020年度年次全国大会
  • [学会発表] エビデンス・ベーストな管理会計研究を目指して2020

    • 著者名/発表者名
      安酸 建二
    • 学会等名
      日本管理会計学会2020年度年次全国大会
    • 招待講演
  • [学会発表] 非製造業における探索と深化,両利きの経営が日本的管理会計行動に与える影響-製造業との比較分析-2020

    • 著者名/発表者名
      妹尾 剛好、吉田 栄介、福島 一矩
    • 学会等名
      日本原価計算研究学会2020年度全国大会
  • [学会発表] わが国における組織間マネジメント・コントロール研究の知見2020

    • 著者名/発表者名
      大浦 啓輔、河合 隆治、坂口 順也
    • 学会等名
      日本原価計算研究学会2020年度全国大会
  • [学会発表] 管理会計研究のエビデンス・レベル2020

    • 著者名/発表者名
      新井 康平
    • 学会等名
      日本管理会計学会2020年度年次全国大会
    • 招待講演
  • [学会発表] 予算参加と業績報告行動-心理要因に焦点を当てたオンライン実験研究-2020

    • 著者名/発表者名
      澤田 雄介、田口 聡志
    • 学会等名
      日本管理会計学会2020年度年次全国大会
  • [図書] 進化する生産管理会計2020

    • 著者名/発表者名
      新井 康平
    • 総ページ数
      172
    • 出版者
      中央経済社
    • ISBN
      978-4502354113

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公開日: 2022-12-28  

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