研究課題/領域番号 |
19H01576
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
嶋崎 尚子 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (40216049)
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研究分担者 |
笠原 良太 早稲田大学, 文学学術院, その他(招聘研究員) (20846357)
木村 至聖 甲南女子大学, 人間科学部, 准教授 (50611224)
新藤 慶 群馬大学, 共同教育学部, 准教授 (80455047)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 炭鉱離職者 / 石炭産業 / 炭鉱閉山 / 地域移動 / 職業移動 / 高度経済成長 / 石炭政策 |
研究実績の概要 |
2022年度は、北海道炭鉱離職者の再就職と移動に関するマクロ統計分析、同ミクロデータ構築・分析、常磐炭礦大閉山時の求人調査表(1971年)の精査を行った(成果は2023年度中に刊行予定)。さらに、九州地方の炭鉱離職者の動向分析として、職業安定所業務内容の確認(中京地域)、三井三池合理化離職者(1960年)の再就職と移動に関する資料(三井鉱山、三池労組、大牟田市)収集を行った。 このうち北海道炭鉱離職者の再就職と移動に関するマクロ統計分析では、第一次石炭政策以降の北海道炭鉱離職者の動向を2点から記述・分析した。第一に北海道炭鉱離職者雇用援護協会の設立と離職者支援業務内容を時系列にたどった。第二に、3種の統計調査(①北海道労働部職業安定課『炭鉱離職者の推移と現況』(1972、1973、1975、1977)、②北海道炭鉱職者雇用援護協会『炭鉱離職者実態調査総括表』(1974、1975、1976、1988、1990、1997、1998、札幌、苫小牧・室蘭等)、③雇用促進事業団『炭鉱離職者実態調査』(1993))のマクロ分析を行った。 本分析をとおして、北海道における炭鉱離職者の地域移動・職業移動に関して2点の知見を得た。第一に、地域移動では「漸次的撤退期」(1967~72年度、第3・4次石炭政策期)では、道外移動も多数みられたが、オイルショック後、1973年以降は、道外移動はごく少数にとどまった。道内では札幌への移動が一定規模なされたが、全期間をとおして産炭地での再就職が多数派であった。第二に、再就職における職業移動は、当然のことながら、移動先地域の産業構造に規定された。「炭見直し期」(1973・74年)には、産炭地での炭鉱復帰も頻出した。経済成長期にはホワイトカラー職への転換も一定比率を占めたが、安定成長期以降は、建設業や製造業でのブルーカラー職など職業移動内容は固定化された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度のコロナ禍によるフィールドワーク中止の影響が残っている。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度成果を踏まえると、2023年度末までにはフォローアップは可能である。
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