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2020 年度 実績報告書

日本の周辺労働市場の再編と「移民社会化」に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19H01583
研究機関長崎県立大学

研究代表者

伊藤 泰郎  長崎県立大学, 地域創造学部, 教授 (80281765)

研究分担者 西澤 晃彦  神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (20245658)
吉田 舞  北九州市立大学, 法学部, 准教授 (50601902)
崔 博憲  東北文化学園大学, 現代社会学部, 教授 (60589373)
中田 英樹  特定非営利活動法人社会理論・動態研究所, 研究部, 研究員 (70551935)
川越 道子  広島国際学院大学, 情報文化学部, 准教授 (70617068)
坂梨 健太  京都大学, 農学研究科, 准教授 (90749128)
飯田 悠哉  愛媛大学, 女性未来育成センター, 研究員 (50964342)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード移住労働者 / 周辺労働市場 / 外国人 / エスニシティ
研究実績の概要

2020年初めからのコロナ禍により海外渡航や調査対象者との接触が困難になったため、2回の研究費の繰越を行って研究に取り組んだ。コロナ禍が始まった当初は先行研究・関係資料などの収集・分析にほぼ専念せざるを得なかったが、オンラインにより国内外の調査対象者に若干の聞き取り調査を行ったり、調査対象者に労働時間や家計などの日々の記録を依頼してデータ収集をするなどした。
流行が収束するにしたがって少しずつ国内と国外の調査を再開した。最終的に調査を実施できたのは、国内在住の外国人労働者では「技能実習」「特定技能」「技術・人文知識・国際業務」「留学」「日本人の配偶者等」などの在留資格を持つ者および非合法滞在者である。また、外国人労働者の支援団体・宗教団体・外国人技能実習機構・フィリピン大使館・ベトナム人協会などに対しても調査を実施した。調査地は、熊本・宮崎・福岡・香川・広島・岐阜・神奈川・東京・茨城などである。国外では、メキシコ・グァテマラ・ベトナムの現地において、海外での就労を希望する者や日本での就労を経験した者に対して調査を実施した。研究会は、2020年度の研究に関わるものとしては2021年度に2回、2022年度に2回実施した。そのうちの1回は2019年度の経費で出版した書籍の合評会である。
コロナ禍の発生は研究を計画する段階では想定できないものであったが、今回の研究を進める上でコロナ禍がもたらした影響の分析は不可欠であるため、これまで進めてきた調査を継続する一方で、コロナ禍において日本国内で外国人労働者が置かれた状況や労働者自身の対応の把握に努めた。知見の整理の多くは次年度に持ち越すことになったが、外国人の自助的コミュニティの形成を確認できたことはひとつの成果であると考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

既存資料および先行研究などの検討については、今年度に予定していたことはおおむね実施できた。国内および国外の調査については、これまで進めてきた研究分担者や研究協力者の研究なども踏まえて、ある程度実施することができたが、コロナ禍の影響により予定していた一部の調査を実施できず、知見の整理も十分にはできなかった。

今後の研究の推進方策

今年度までの知見の取りまとめを早急に行うとともに、これまで実施できなかった調査や補足的な調査を国内を中心に実施する予定である。また、所属学会や研究会、支援団体などに対するアウトプット作業を進め、最終的な研究成果をまとめた報告書を作成する。

  • 研究成果

    (12件)

すべて 2023 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (7件) (うちオープンアクセス 3件、 査読あり 4件) 学会発表 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 終焉と周縁―戦後日本と外国人の労働2023

    • 著者名/発表者名
      崔博憲
    • 雑誌名

      社会学・社会福祉学研究

      巻: 2 ページ: 71~75

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 女性技能実習生の「闘い」―縫製業で働くベトナム人女性の事例から2022

    • 著者名/発表者名
      川越道子
    • 雑誌名

      部落解放研究

      巻: 28 ページ: 97~120

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The Indebted and Silent Worker: Paternalistic Labor Management in Foreign Labor Policy in Japan2021

    • 著者名/発表者名
      Mai Yoshida
    • 雑誌名

      Critical Sociology

      巻: 47(1) ページ: 73~89

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 恩顧と従属的包摂―外国人技能実習制度における労務管理2021

    • 著者名/発表者名
      吉田舞
    • 雑誌名

      社会学評論

      巻: 71 ページ: 671~687

    • DOI

      10.4057/jsr.71.671

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 20世紀ラテンアメリカの民族解放における国家主義2021

    • 著者名/発表者名
      中田英樹
    • 雑誌名

      PRIME

      巻: 45 ページ: 39~58

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] パンデミック下の外国人農業労働者―『あまり変わらない』というのはなぜか?2021

    • 著者名/発表者名
      飯田悠哉
    • 雑誌名

      村落社会研究ジャーナル

      巻: 28(1) ページ: 54~56

  • [雑誌論文] メキシコシティ郊外の居住区を生き抜く者たちに増殖するマルクスの文化資本2020

    • 著者名/発表者名
      中田英樹
    • 雑誌名

      社会学論叢

      巻: 198 ページ: 79~100

    • 査読あり
  • [学会発表] 食のグローバリゼーションと対抗的フードシステムに関する覚書―メキシコシティ郊外で世界資本主義システムの縁に暮らす人びとの食生活から2022

    • 著者名/発表者名
      中田英樹
    • 学会等名
      日本村落研究学会
  • [学会発表] Rethinking Migrant bodies: Male Farm Workers and Their Temporal Intimacy2022

    • 著者名/発表者名
      Yuya IIDA
    • 学会等名
      The 5th Philippine Studies Conference in Japan (PSCJ 2022), Tokyo University
  • [学会発表] Debt and Living well in the Forest: A Case Study of Cocoa Growing Region in Southern Cameroon2022

    • 著者名/発表者名
      Sakanashi, K.
    • 学会等名
      CHAGS13, University College Dublin
  • [学会発表] パラグアイへと移住した日本人に関する一考察―ラテンアメリカの日系移民と『日本人』2021

    • 著者名/発表者名
      中田英樹
    • 学会等名
      日本村落研究学会
  • [図書] 現代フィリピンの地殻変動2023

    • 著者名/発表者名
      原 民樹、西尾 善太、白石 奈津子、日下 渉、飯田 悠哉、久保 裕子、田川 夢乃、中窪 啓介、藤原 尚樹、宮川 慎司、師田 史子、吉澤 あすな
    • 総ページ数
      288
    • 出版者
      花伝社
    • ISBN
      978-4-7634-2054-1

URL: 

公開日: 2023-12-25   更新日: 2024-12-25  

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