研究課題/領域番号 |
19H01609
|
研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
榎原 毅 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (50405156)
|
研究分担者 |
松河 剛司 愛知工業大学, 情報科学部, 准教授 (30580518)
松田 文子 公益財団法人大原記念労働科学研究所, 研究部, 特別研究員 (40399340)
石井 賢治 公益財団法人大原記念労働科学研究所, 研究部, 研究員 (70422079)
山本 奈央 名古屋市立大学, 大学院経済学研究科, 准教授 (70551662)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 頸部痛 / 自主対処行動 / スマホアプリ / 行動科学 / 人間工学 / 自律性 |
研究実績の概要 |
■近年、頸部痛とスマホ・情報機器利用の関係性が疑われている。小さな画面での操作・閲覧による特異的な頸部屈曲角度・肩胛骨挙上角度、情報機器使用時間・依存度など、実験研究・質問票研究により解明が試みられているが、未だ因果関係は立証できていない。スマホ利用と頸部痛のパラドックスを解明し、対策志向型の予防策を検証するために、学術調査用アプリの開発・改修および自主対処行動による頸部痛の亢進・抑制メカニズムの解明に必要となる調査を実施した。 ■学術調査用スマホアプリ「Motion Logger R2」を開発した。頸部屈曲角度・累積利用時間・スマホ依存度・頸部支持重量等を包括的・経時的に計測でき、使用アプリログ情報から業務・余暇利用などの情報分類ができる。加えて、6軸加速度センサー内蔵のメガネ型ウエアラブル端末により頭部動揺(前後左右加速度・傾き)データを、腕時計型心拍計により運動強度・活動性データを追加取得・同期可能なシステムを開発した。 ■オンラインモニター調査会社の登録者のうち、基準に適合した23名×14日間(在宅・出勤・余暇)にわたる頭頸部角度(前後屈角度、側屈角度、回旋角度の日内角度平均・変位量)のセンシングデータと頸部痛との関連を調べた。2週間にわたる実労働・生活環境下でのセンサーを用いた客観測定の結果、頭頸部動作・姿勢のパラメータには統計的に特異的な違いが認められず、neck MSD症状への影響も認められなかった。一方で、頸部痛には自律性の程度が直接影響していることが明らかとなった。 ■スマートフォンやPCなど情報機器利用に伴う特異的な頭頸部屈曲角度の増加に伴い、頸部痛が亢進すると考えられていたが、単純な量反応関係では論じることができないことが示唆された。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|