研究課題
本年度は以下を実施した。(1) 研究対象国である4ヶ国(ボツワナ、ガーナ、エチオピア、マラウイ)の英語と算数のカリキュラムや教科書について整理した。エチオピアのカリキュラムは英語に翻訳をした。これらの国のカリキュラムを比較し、共通カリキュラムを作成した。英語は、単語数や水準、文法、文章題の長さが国によって異なっていたが、共通する部分を抽出した。ボツワナとガーナ、エチオピアとマラウイでレベルが似ていることが分かった。算数は、単元名や順序が多少異なっていたが、5領域(Number and operations, Algebra, Measurement, Geometry, Statistics)が共通しており、ほぼ同じ領域を学習する課程になっていた。どの国においても、貨幣の計算を含むこと、高学年では英語で算数を学ぶということもあり、算数の語彙について習得する特徴が見られた。英語と同様に、ボツワナとガーナ、エチオピアとマラウイでレベルが似ていることが分かった。(2) (1)の共通カリキュラムをもとに、5年生と6年生に実施するテスト版を作成するために、問題項目の作成を行った。各教科約100項目作成した。1年生から5年生用の問題項目を基礎ら応用まで幅広い能力が測定することができるようにした。また、(1)の分析結果にあるように、ボツワナとガーナ、エチオピアとマラウイのレベルが似ていることから、2つのテスト版を作成することができるように問題項目を作成した。(3) 作成した問題項目を教科の専門家やテスト理論の専門家と話し合い、問題項目の修正を行った。現在、さらに、問題項目の質の向上を目指して、さらに修正を行っている。
3: やや遅れている
新型コロナウィルスの蔓延によって、現地調査まで実施することができなかったため、やや遅れているとした。
今後の研究の方針は以下である。(1) 問題項目の修正を行い、質を向上させる。(2) 各教科において、ボツワナとガーナ、エチオピアとマラウイでテスト版を2つ作成する。5年生と6年生用の2つを作成する。つまり、各教科において、テスト版を4つ作成する。(3) オンラインでプレテストを1ヶ国で実施してみる。(4) 結果を分析する。(5) オンラインでテストが可能であれば、2ヶ国で実施する。現地調査に行くことが難しい状況であるため、オンライン調査をすることができないか各国の研究協力者と話し合い、試みる。
すべて 2021 2020 2019 その他
すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 2件、 査読あり 4件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)
Education 3-13: International Journal of Primary, Elementary and Early Years Education
巻: 49 ページ: 433-447
Asia Pacific Journal of Education
巻: In press ページ: In press
途上国の産業人材育成-SDGs時代の知識と技術
巻: In press ページ: 259-274
Studies in Education.
巻: 1 ページ: 237-245
Primary School Children's Counting and Number Composition Processes from Two Pilot Studies in Urban School in Zambia
巻: 24 ページ: 361-374
10.1080/18117295.2020.1851889
Zambia Teacher Education Journal
巻: 5 ページ: 72-92