研究課題/領域番号 |
19H01628
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研究機関 | 佛教大学 |
研究代表者 |
矢野 智司 佛教大学, 教育学部, 教授 (60158037)
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研究分担者 |
服部 憲児 京都大学, 教育学研究科, 准教授 (10274135)
石井 英真 京都大学, 教育学研究科, 准教授 (10452327)
西岡 加名恵 京都大学, 教育学研究科, 教授 (20322266)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 教員研修 / 資質・能力 / 授業 / 評価 / マネジメント |
研究実績の概要 |
2021年度は下記の活動に取り組んだ。 1)研究テーマに関し、国内外の理論と実践を調査した。2021年度は、特にコロナ禍を背景として急速に進むGIGAスクール構想で実現される1人1台端末が及ぼす効果と影響・課題に注目した。また、大阪市立生野南小学校研究部長の小野太恵子教諭の講演会や、元・京都市立高倉小学校校長 岸田蘭子先生の実践資料集の作成を通して、教師の力量形成過程について調査した。 2)研究成果を活かし、研究協力者の協力も得て、次の研修を提供した。①「スクールリーダー育成のための オンライン・リレー講座」では、「教育改革の最新動向と授業づくりの課題」「教師の実践知獲得」「教師が能動的に取り組む学校マネジメントをいかに実現するか」などのテーマを扱った。②オンラインコース「教育評価の基礎講座」2021として、2020年度のコンテンツを再配信した。③「教育評価の実践講座――パフォーマンス評価をどう活かすか」として、国語、社会・地歴・公民、算数・数学、理科、英語の各教科におけるパフォーマンス課題やルーブリック、「総合的な学習(探究)の時間」における評価に関する研修を提供した。 3)オンライン研修「学校教育におけるICT活用の基礎講座」を提供した。 4)研修参加者には、E.FORUMで開設している「E.FORUM Online(会員登録、掲示板、データベースの機能を有する)」に登録いただき、研修成果を活かしたフィールドでの活動内容、成果と課題について、交流していただいた。また、順次、E.FORUMのホームページ(https://e-forum.educ.kyoto-u.ac.jp/)を更新し、著書等を執筆することによって研究成果の普及に努めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍の影響で、直接、学校等のフィールドにて対面で調査する機会は減った。しかしながら、コロナ禍により生じた新たな研修ニーズに対応する研修プログラムを開発し、オンラインを活用しつつ提供するという点では、新たな展開が生み出された。なかでも、著書『京都学派と自覚の教育学』や、共著書『検証 日本の教育改革』を刊行できたことは、大きな成果である。また、既に質の高い実践を行っている実践家に注目し、その力量形成過程に注目する調査を実施することができた。
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今後の研究の推進方策 |
「学校教育におけるICT活用の基礎講座」の内容を下敷きとして、共著書を刊行する計画が進んでいる。また、2022年度以降は、対面での研修を復活させることにより、受講者間の交流を活性化し、研修へのフィードバックを得ることによって、研修内容の改善に役立てることを予定している。
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