研究課題
教員の職能開発を支えていく上で重要となる初任者教員の望ましい支援の在り方に関して、中国、シンガポール、オーストラリア、イングランド、オランダ、デンマーク、ドイツ、カナダ、日本を対象として比較研究を行った。初任者教員に対する支援の在り方に関する研究の前提として、各国の教員養成制度、研修制度について確認した。変化の激しい社会に対応した教員の学びの在り方をどのように設計するかは諸外国で共通の課題となっており、OECDは「国際教員指導環境調査(TALIS)」のオプション調査として、2015年から「初任教員養成調査(ITP)」を実施しているが、初任教員養成は入職前教育(Pre-service Education)と導入研修(Induction)を複合したものと捉えられている。本研究の調査対象とした各国における初任者教員に対する支援は、それぞれの歴史的・文化的背景に立ち、国が一定の基準を設けているところ、国による統一した制度は設けられていないが政府や大学、教員組合により設置された機関が一定の基準を設けているところ、統一的な施策や基準がなく教員の自主性に任されているところなど、多様である。しかし、各国で初任者教員(この捉え方も入職後1年までや3年までなど国により異なっている)に対して、授業技術や学級経営、保護者対応などを内容とする研修が国レベル、地方レベル、学校レベルで実施されており、併せて初任者教員に対するメンタリングの重要性が強調されている。各国におけりメンタリングの実施形態・内容を検討したが、メンターの資質・能力にも注目する必要がある。新型コロナ感染の拡大により海外調査を十分に行えなかったことなどにより、初任者教員の支援の在り方に関するモデル化までには至っておらず、研究を継続していきたい。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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教育実践学研究(山梨大学附属教育実践総合センター)
巻: 28 ページ: 385-396
10.34429/00005291
「初任者教員の育成と支援に関する国際比較研究」研究成果報告書
巻: - ページ: 9-18
巻: - ページ: 19-29
巻: - ページ: 30-42
巻: - ページ: 43-54
巻: - ページ: 55-64
巻: - ページ: 65-73
巻: - ページ: 74-85
巻: - ページ: 86-97
巻: - ページ: 98-107
巻: - ページ: 117-122