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2020 年度 実績報告書

大学における教養教育と専門教育の葛藤解決の方策に関する研究:日・欧・米の比較

研究課題

研究課題/領域番号 19H01645
研究機関早稲田大学

研究代表者

吉田 文  早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (10221475)

研究分担者 杉本 和弘  東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 教授 (30397921)
杉谷 祐美子  青山学院大学, 教育人間科学部, 教授 (70308154)
姉川 恭子  東京工業大学, 戦略的経営オフィス, 特任准教授 (00749096)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード高等教育 / リベラル・アーツ / 高年次高等教育 / 西欧
研究実績の概要

2020年度予定していた国外の大学の訪問調査は新型コロナウィルス感染症のなか中止し、翌年以降の可能な時期に実施することになった。ほぼ2か月に1度、Zoomにて研究会を行った。2019年度に訪問した大学でのインタビューデータのまとめ、関連する論文の検討、今後のとりまとめの方向などを議論した。
オランダのユニバーシティ・カレッジは、従来の専門学部よりも、学生・卒業生の評価が高い。その理由は、入学時に、専門学部では実施していない(中等教育の卒業試験が大学入学資格となるため)入学者選抜を行っていること、また、研究法などのカリキュラムに力をいれていること、そうした教育を実施できる教員を新たに雇用していることに大きく依拠する。ユニバーシティ・カレッジの設立にあたっては、オランダ政府がバックアップをしており、そのため短期間のうちに10校のユニバーシティ・カレッジの設立に至った。教授言語は英語であるため、留学生が多く、留学生の多くはアメリカやイギリスの大学の大学院進学を目指す者が多い。ドイツはオランダのユニバーシティ・カレッジにならって、同様のユニバーシティ・カレッジを設立し、オランダと同様、リベラル・アーツ教育に対する評価は高い。しかしながら、オランドと異なり政府の援助がないため、拡がりを見せないという。
このように、オランダやドイツのユニバーシティ・カレッジは、設立当初の目的を達成しており、リベラル・アーツ教育の価値が見直されている。しかしながら、カリキュラムの充実、少人数教育、寮生活などコストがかかる教育である。少数のエリート養成という要件は満たすが、今後の普及・拡大の程度は大きくないであろう。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2020年からの新型コロナウィルス感染症の世界的蔓延のため、国境の封鎖、大学の封鎖により、国外の大学の訪問調査ができなくなった。そうしたなかで学生対応に追われる状況となり、研究時間が大きく減少した。それは国外の大学も同様であり、こちらからの、当該研究に関するメールでの問い合わせに対しても、感染症への対応で手一杯と対応を断られることもたびたびであった。2019年度に実施した訪問調査のとりまとめや、関連する論文などを読むなどにとどまり新たな研究上の進展がないままであった。

今後の研究の推進方策

今後の推進方策:訪問調査による研究の再開が俟たれるが、見通しは立っていない。それまでは、これまで収集した情報の整理、関連する研究論文の探索、海外の研究者に依頼しての情報収集をして足場固めをしたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] リベラル・アーツの復権?:イギリスのケース2020

    • 著者名/発表者名
      吉田 文
    • 雑誌名

      IDE現代の高等教育

      巻: 622 ページ: 32-37

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公開日: 2023-12-25  

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