研究課題/領域番号 |
19H01649
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 宮城教育大学 |
研究代表者 |
佐藤 哲也 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (10273814)
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研究分担者 |
村知 稔三 青山学院大学, 教育人間科学部, 客員教授 (00190926)
中沢 葉子 (並河葉子) 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (10295743)
井岡 瑞日 大阪総合保育大学, 児童保育学部, 准教授 (20836449)
太田 明 玉川大学, 学術研究所, 研究員 (30261001)
稲井 智義 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (30755244)
吉村 真美 (森本真美) 神戸女子大学, 文学部, 教授 (80263177)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 子ども観 / 親子関係 / 児童福祉 / 子どもの権利 / 教育史 / 子ども史 / 子どものための哲学 |
研究成果の概要 |
本研究では、グローバル社会における子ども観の変容について、子どもの権利保障という視点から捉えつつ、日本、イギリス、ドイツ、フランス、旧ソ連圏における子どもの権利政策の歴史的展開を検討した。近代工業化社会では、子どもは労働力・資産、愛着の対象であった。しかし、人口減少に歯止めが掛からない高度情報化社会では、子どもを負債とみなすエートスが蔓延し、少子化に拍車を掛けていった。その一方で、ダイバーシティとウェルビーイングを求める人権意識の高揚と共に、子どもの発言権・社会参加権を擁護する新たな福祉政策が立案され、また人権の主体として社会に参画していくための教育実践が芽生え始めていることを明らかにした。
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自由記述の分野 |
教育学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近代化を推進したヨーロッパとそれに追随した日本の児童福祉政策を比較検討することで、政策決定や展開の根底にある子ども観について検討した。各国の子ども政策の地域的・歴史的な特質と課題と共に、政策の実施を左右する子どもの生活実態を把握して、子ども福祉政策の歴史的展望について把握した。グローバリズムが進行し、ボーダーレス化、ダイバーシティが加速していく昨今にあって、子どもの「救済」「保護」「自立支援」政策をめぐり政策立案と展開、その評価に資する史的展望を拓くことができた。また、子ども自らが権利主体として参加していくための教育実践として、P4C(子どものための哲学)の可能性についても明らかにした。
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