研究課題/領域番号 |
19H01679
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研究機関 | 福岡教育大学 |
研究代表者 |
村田 育也 福岡教育大学, 大学院教育学研究科, 教授 (80322866)
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研究分担者 |
阿濱 茂樹 山口大学, 教育学部, 准教授 (00361973)
河野 稔 兵庫大学, 健康科学部, 准教授 (40330500)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 情報モラル / 調査研究 / 授業実践 |
研究実績の概要 |
北九州市教育委員会指導部指導二課と連携して,2019年度及び2020年度に2年間に渡って追跡して調査する予定だった「子どものメディア使用と学力・学習状況等の関係を調べるためのアンケート調査」が,新型コロナウイルス感染症対策として全国で学校の休校措置が取られたため2019年度に開始することができず,全体として1年遅れて,2020年度及び2021年度の2年間の実施とならざるを得なくなった.2021年度のアンケート調査は,2020年度と同様に無事に実施することができた.アンケート調査を基にした研究は,すべて1年ずつ遅れて進捗することになったため,2021年7月から,研究補助員を雇用して,研究の遅れを取り戻す計画を立てて研究を進めた.しかし,2021年度においても,新型コロナウイルスが断続的に猛威をふるったため教育機関において感染症対策が継続され,授業実践研究に関する遅れは解消されないままであった. アンケート調査については,2年間の追跡調査を基にした分析は次年度にまたがることになったが,昨年度に実施したアンケート調査の結果を基にして,「子どもの社会的ネットワークの発達による変容に関する調査研究」として発表することができた.授業実践研究については教育現場の感染症対策のため困難であったが,研究代表者(村田)が理論的な論考を進め,子どもの自律の発達と大人の言動との関係を論じた論文「子どもの自律を妨げる大人の言動」をまとめるとともに,唯一協力を得られた小規模小学校において,小学生を対象とした哲学対話の授業を実践して,それを報告した論文「小中学校における出前授業「哲学対話で考えよう」の実践」をまとめることができた.これらは,新しい情報モラル教育の授業方法を検討する上で重要であり,大きく貢献するものと考えられる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究におけるアンケート調査は,同じ小中学生を2年間に渡って追跡する調査に大きな意義がある.研究開始当初は,2019年度と2020年度の年度末(3学期)に実施する予定だったが,新型コロナウイルス感染症対策による休校措置のために,2020年度と2021年度の年度末(3学期)の2年間に延期して実施せざると得なくなった.そのため,本年度は,昨年度実施したアンケート調査結果を単年度のものとして分析することはできたが,追跡調査の分析は来年度に行わざるを得なくなった.7月から研究補助員を雇用したが,この1年間の遅れは如何ともしがたい障害として残されたままである.また,新型コロナウイルスの断続的な流行のため,小中学校で実施予定の授業実践の計画が進まない.新型コロナウイルス感染の終息を待って進めたい.
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今後の研究の推進方策 |
教育機関の新型コロナウイルス感染症対策の影響によって,北九州市教育委員会と連携して2年間に渡って継続して実施するアンケート調査が,1年遅れて推移している.そのため,迅速なデータ分析を進めるため,研究補助員を雇用した.研究代表者,研究分担者,研究補助員の間の連絡を密にするため,11月から週2回のオンラインミーティングを行って議論を進めた.今後も,この体制で,新型コロナウイルス感染症対策等の影響で進捗の遅れた研究を効率的に進めたい.なお,授業実践研究については,新型コロナウイルス感染の終息を待って,迅速に進めたい.
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