研究課題/領域番号 |
19H01684
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
|
研究機関 | 国立教育政策研究所 |
研究代表者 |
滝 充 国立教育政策研究所, その他部局等, フェロー (50163340)
|
研究分担者 |
宮古 紀宏 国立教育政策研究所, 生徒指導・進路指導研究センター, 総括研究官 (60549129)
立石 慎治 国立教育政策研究所, 高等教育研究部, 主任研究官 (00598534)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | いじめ / 追跡調査 / 問題行動等調査 / 生徒指導 / 国際比較 |
研究成果の概要 |
本研究の「新たな調査票」は、学校におけるいじめの「認知」における課題を明らかにした。それは教師に「認知されやすい」態様と「認知されにくい」態様の存在である。 教師による「認知件数」は、児童生徒の報告による「経験率」と比べて数が少ない。そこで、「問題行動等調査」で「態様の構成比」と呼ぶ数値、すなわち「認知総数に占める各態様別の認知数の割合」と、「いじめ追跡調査」の「経験者総数に占める各態様別の経験者数の割合」を比較した。 その結果、教師に認知されやすいのは「冷やかしやからかい」であり、「仲間はずれ,無視」は認知されにくいことが明らかになった。
|
自由記述の分野 |
生徒指導、教育社会学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
文部科学省の「問題行動等調査」における「いじめの認知件数」は、いじめの発生実態を示す数字ではなく、あくまでも教師によって「認知」された数でしかない。にもかかわらず、「実態」であるかのような捉え方も根強い。 本研究では、従前と同様、児童生徒が報告する「いじめの経験率」は、「認知件数」の10倍程度であることを示した。さらに、本研究で導入した「新たな調査票」によって「認知件数」の態様別の数字との一対一の比較が可能になり、認知されやすい「冷やかしやからかい」と、認知されにくい「仲間はずれ,集団による無視」の存在を明らかにした。 これらの知見は、学術的な意義のみならず、学校現場にも大きく寄与するものである。
|