高等教育における社会人の学び直し―その普及定着に向けて

2021 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 19H01694
• 研究機関: 関西国際大学
• 研究代表者: 塚原 修一 関西国際大学, 客員教授(教育学部), 客員教授 (00155334)
• 研究分担者: 濱名 篤 関西国際大学, 基盤教育機構, 教授 (90198812) ; 山田 礼子 同志社大学, 社会学部, 教授 (90288986) ; 森 利枝 独立行政法人大学改革支援・学位授与機構, 研究開発部, 教授 (00271578) ; 杉谷 祐美子 青山学院大学, 教育人間科学部, 教授 (70308154) ; 白川 優治 千葉大学, 大学院国際学術研究院, 准教授 (50434254) ; 深澤 晶久 実践女子大学, 文学部, 教授 (60742658) ; 川嶋 太津夫 大阪大学, スチューデント・ライフサイクルサポートセンター, 特任教授(常勤) (20177679)
• 研究期間 (年度): 2019-04-01 – 2022-03-31
• キーワード: リカレント教育 / 社会人の学び直し / 成果基盤型教育 / サイバーセキュリティ教育 / 新型コロナウイルス感染症 / オンライン高等教育 / 学生の学習支援

研究実績の概要

日本には社会人学生が少ない。労働市場の差異（欧米の企業横断型に対する日本企業の内部労働市場）がその理由とされるが、非正規雇用の増加などによる職業能力の脆弱化、情報技術の進歩による職業構造の変化などから、今後は高等教育における社会人の学び直し（リカレント教育）の推進が求められよう。本研究では、内部労働市場の存在にもかかわらずリカレント教育を実施している国内の先進事例を調査する。国外については、労働市場の差異をこえて日本が参照し得る成果主義教育などの事例と、新しい教育課程の開発事例を調査する。これらにより、日本では立ち後れている成人教育学の実証的研究を進めるとともに、日本の高等教育におけるリカレント教育のあり方と普及定着の道筋を明らかにする。
コロナ禍の影響により外国訪問調査などが困難になったため、令和３年度の研究費は次年度まで繰越しを行い。令和５年３月まで研究を実施した。主な研究実績は以下のようである。
１．社会人学生を対象とした国内外の高等教育の先進事例について、ウェブ等による情報収集をすすめた。
２．コロナ禍にともなうオンライン教育の普及が、社会人教育の普及定着に及ぼす影響について研究をすすめた。
３．令和４年度には行動制限の緩和をふまえて米国の補足訪問調査を実施し、社会人を対象とした遠隔高等教育に対するコロナ禍の影響を調査した。
４．高等教育における社会人の学び直しは米国においても継続に困難をともない、遠隔教育による課程には手厚い学習支援がなされていた。欧州においては、政府と企業が社会人（従業員）の学び直しを支援していた。こうした体制がリカレント教育の普及定着には必要と思われる。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

研究成果

• [雑誌論文] 日本の2010年代の高等教育政策―教育のいわゆる無償化と研究開発を事例に (2023)
  • 著者名/発表者名: 塚原修一
  • 雑誌名: 教育総合研究叢書 巻: 16 ページ: 155 168
• [雑誌論文] コロナ禍がもたらす大学教育の可能性～対象・方法・内容～：研究の趣旨，目的，指定討論と討議について (2023)
  • 著者名/発表者名: 山田礼子
  • 雑誌名: 大学教育学会誌 巻: 45(1) ページ: 印刷中
  • 査読あり
• [雑誌論文] コロナ禍がもたらす大学教育の可能性～対象・方法・内容～：非経営領域のオンライン教育課程 (2023)
  • 著者名/発表者名: 塚原修一
  • 雑誌名: 大学教育学会誌 巻: 45(1) ページ: 印刷中
  • 査読あり
• [雑誌論文] コロナ禍がもたらす大学教育の可能性～対象・方法・内容～：日本の新経営大学院の展開から考える (2023)
  • 著者名/発表者名: 濱名篤
  • 雑誌名: 学教育学会誌 巻: 5(1) ページ: 印刷中
  • 査読あり
• [雑誌論文] 企業の人材育成と大学等の可能性 (2022)
  • 著者名/発表者名: 塚原修一、濱名篤
  • 雑誌名: 高等教育研究 巻: 25 ページ: 51 68
  • 査読あり
• [学会発表] コロナ禍がもたらした大学教育の可能性 (2023)
  • 著者名/発表者名: 塚原修一、濱名篤、山田礼子、深澤晶久、川嶋太津夫、中村仁、栗本博行
  • 学会等名: 大学教育学会