研究課題/領域番号 |
19H01720
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研究機関 | 創価大学 |
研究代表者 |
舟生 日出男 創価大学, 教育学部, 教授 (20344830)
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研究分担者 |
加藤 浩 放送大学, 教養学部, 教授 (80332146)
鈴木 栄幸 茨城大学, 人文社会科学部, 教授 (20323199)
久保田 善彦 玉川大学, 教育学研究科, 教授 (90432103)
望月 俊男 専修大学, ネットワーク情報学部, 准教授 (50379468)
狩野 紀子 拓殖大学, 外国語学部, 教授 (40350574)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 構造的読解力 / 知識の関連付け / 読解マップ / 学習支援システム / 育成プログラム |
研究実績の概要 |
本研究では、読解力の低い学生を対象に、学習対象の文章を正確に読み取るスキルである構造的読解力と、読解の成果を学びに活かそうとする態度へと方向付けるための、継続的で体系的な知識の関連付けを志向する態度の育成手法とその支援システム、及び、育成プログラムの開発を目指している。実施計画で示した項目に基づいて、本年度の実績を以下に示す。 1. 手がかり提示手法の開発: 局所的な読解を支援するために、蓄積されている読解マップ群から、学習者の作業対象の読解マップに部分的に一致するものを抽出し、他の内容と関連していることを示す手がかりとしてそれを提示する手法の開発を進めた。 2. 手がかり提示の支援システムの開発: 学生の読解レベルや、それぞれの読解時における困難状況の程度に合わせて、正解としての読解マップを有効な手がかりとして提示するシステムの開発を進めた。 3. 支援システムの評価: 学生を対象に、授業などにおける学習成果物を素材として、開発中の支援システムを実験的に運用し評価した。 4. 育成プログラムの開発: 支援システムの活用を含んだ、読解力育成のためのプログラムの開発を進めた。このプログラムには、読解マップの描画例や誤読マップ、元の文章群から構成される教材が含まれる。また、支援プログラムに生かすために学生のPISA型読解力に関する調査を実施するとともに、科学メディアに関する読解を育成するためのプログラムの開発に取り組んだ。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
次の点に着手したものの、いずれも途上であり、完了できていない。1)手がかり提示手法の開発、2)手がかり提示の支援システムの開発、3)支援システムの評価、4)育成プログラムの開発。 支援システムに関しては開発を完了できていないことから顕著な結果を得られておらず、研究成果を発表することはできなかった。ただし、支援プログラムに生かすためのPISA型読解力に関する調査を行い、科学メディアに関する読解を育成するためのプログラムの開発に取り組むことができた。 以上を総合的すると、やや遅れていると言える。
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今後の研究の推進方策 |
全般的に作業が遅れているため、有能な学生を新たに探して協力を依頼する。支援システムの開発については、研究分担者に依頼してコーディングを外部に委託するなどして、早期の完了を目指す。
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