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2021 年度 実績報告書

観察に基づいた知識形成のためのフィールドワーク型発見学習の統合支援基盤

研究課題

研究課題/領域番号 19H01725
研究機関関西大学

研究代表者

小尻 智子  関西大学, システム理工学部, 教授 (40362298)

研究分担者 林 佑樹  大阪府立大学, 人間社会システム科学研究科, 准教授 (40633524)
瀬田 和久  大阪府立大学, 人間社会システム科学研究科, 教授 (50304051)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード観察学習 / 行動系列 / 因果関係 / トレーニングシステム
研究実績の概要

本研究課題の目的は,観察から知識獲得へとつなげるための支援の枠組みを明らかにすることである.これまでは観察から生成すべき仮説の構造を整理し,学習者が仮説を生成するプロセスを表出化できる学習インタフェースと,生成した仮説の妥当性を検証する機能を考案した.また,観察学習を促進するための仮想観察空間も実現した.
本年度は観察学習の対象を,概念ではなく,行動系列へと拡張することを目的とした.例えば,「動物が敵から身を守る際の行動の仕方」のように,行動系列を知識として獲得する場合も多い.行動系列を知識として抽出する場合,知識を構成する行動とそうでない行動を識別できる必要がある.知識を構成する行動系列は,行動間に因果関係が存在する.行動系列を知識として抽出できるようになるためには,因果関係を理解し,因果関係にある行動系列を抽出できる能力を獲得することが必要となる.そこで,本年度は因果関係にある行動系列を抽出するためのトレーニングをするシステムを構築した.構築したシステムは,観察対象として,意義のある行動系列を含む動画を提供する.ユーザはその中から意味のある行動系列と個々の行動がもたらす状態変化を入力する.システムは入力された行動系列に因果関係があるかを判定してフィードバックを返すことで,抽出すべき行動系列の条件を理解させる仕組みとなっている.構築したシステムを用いて実験を行い,システムが意味のある行動系列の抽出に効果があったということが明らかになった一方で,複数の行動が一つの行動と因果関係のあるような行動系列には対応できないことがわかった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍でシステム設計のための予備調査の進捗が遅れた.そのため,システム設計が予定より遅れ,評価実験とそれに伴う学会発表を最終年度内に終えることができなくなった.

今後の研究の推進方策

評価実験は実施したので,早急にデータをまとめて学会発表を行う.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 状態変化に基づく妥当性検証による活動分析支援システム2023

    • 著者名/発表者名
      久乗皓大,小尻智子
    • 雑誌名

      教育システム情報学会研究報告

      巻: 37(6) ページ: 141-148

  • [雑誌論文] Training System for Learning Tactics from E-sports Playing Video Based on Explanations2022

    • 著者名/発表者名
      Yusuke Nagaya, Atushi Ashida, and Tomoko Kojiri
    • 雑誌名

      Proc. of the 30th International Conference on Computers in Education

      巻: 2 ページ: 16-23

    • 査読あり
  • [雑誌論文] スポーツの戦術獲得支援のための熟達者のプレイ動画提示システム2022

    • 著者名/発表者名
      大鳥雄司,小尻智子
    • 雑誌名

      教育システム情報学会研究会報告

      巻: 37(2) ページ: 97-104

  • [雑誌論文] nabling Physical- and Concept-Walk in VR-based Open-ended Historical Leaning Space,2022

    • 著者名/発表者名
      A. Matsuura, K. Seta, and Y. Hayashi
    • 雑誌名

      Proceedings of 15th Workshop on Technology Enhanced Learning by Posing/Solving Problems/Questions in conjunction with ICCE2022

      巻: 1 ページ: 11-15

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 線・セマンティクスアウェアな教材の作成・利用と学習プロセス可視化フレームワークの開発2022

    • 著者名/発表者名
      奥津 暁夫, 林 佑樹, 瀬田 和久
    • 雑誌名

      教育システム情報学会誌

      巻: 39(4) ページ: 452-457

    • 査読あり
  • [学会発表] オープンエンドなVR型史跡探索学習空間におけるPhysical WalkとConcept Walkの実現と評価2022

    • 著者名/発表者名
      松浦碧, 林佑樹, 瀬田和久
    • 学会等名
      第47回教育システム情報学会全国大会

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公開日: 2023-12-25  

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