高齢者(を対象に認知・運動・栄養介入などの効果の長期持続効果を調べ、事前に計測した性格や遺伝などの「資質」要因(安定的な個人差)と認知介入中のトレーニングの量や質や成績などの努力・成果要因(変動しやすい個人差)を用いることで、介入効果の長期持続効果を予測するモデルを作成した。 認知介入に関しては、介入前の前頭脳の脳活動高い個人ほど、認知介入の効果が高くなることを明らかにした。この結果を元に、認知介入中に脳活動を高め続けることを可能にするニューロフィードバック認知介入を開発した。さらに、無作為比較対照試験を用いることで、ニューロフィードバック認知介入を用いると、通常の認知介入をした群と比較して、認知機能(処理速度や記憶機能)が向上しやすいことを明らかにした。また、認知介入中の介入課題の成績の1週間の変化を用いることで、3か月後の介入の効果を予測できることを最新の機械学習を用いることで明らかにした。 運動介入に関しては、VRシステムを用いた運動を行うことで健常高齢者や認知症高齢者の認知機能が改善することをシステマティックレビューを用いることで明らかにした。 栄養介入を用いた研究では、イソチオシアネートを多く含むサプリメントを12週間摂取することで高齢者の認知機能(処理速度)が向上することを無作為比較対照試験で明らかにした。 さらに、高齢者は、認知機能の低下と聴力の低下が関係していることから、聴覚刺激を用いた認知介入を通じて、高齢者の認知機能と聴力を改善するプログラムを開発した。健康な高齢者を対象とした生活介入を実施した。無作為比較対照試験を行った結果、聴覚刺激を用いた認知介入を4週間実施することで健康な高齢者の認知機能や聴力が改善することを明らかにした。
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