研究課題
本研究課題では、Sobolev 不等式、Hardy 不等式などの関数不等式の最良定数を定める最小化問題や Trudinger-Moser 不等式に由来する変分問題など、その近似解の列の相対コンパクト性がアプリオリには期待できない「臨界型変分問題」を取り扱い、解空間の大域的構造、及び近似解の列がコンパクト性を喪失する機序について研究することを目的とする。特に本研究課題では、変分問題の解空間(エネルギー汎関数の臨界点の集合)の大域的構造や近似解の列の非コンパクト性が、領域の境界の曲率や形状、滑らかさなどの微分幾何学的性質にどのように影響されるのかを定量的に解明することを目指す。より具体的には、以下の課題について新しく結果を得ることを目的とする。(1) 種々の Trudinger-Moser 型不等式に付随する変分汎関数の臨界点集合の大域的構造と領域の微分幾何学的性質との相関(2) 種々の Hardy 型不等式に付随する最小化問題の最小化列のコンパクト性喪失メカニズムと領域の幾何との相関(3) 臨界変分構造を持つ種々の楕円型方程式に対する特異領域上での爆発解析研究計画最終年度の本年度は RIMS 訪問滞在型研究計画「変分問題の深化と応用」(代表・高橋太)と連携してイタリアから海外研究者3名を複数回招聘し、本研究計画課題である体積有限非有界領域における Trudinger-Moser 上限値の達成可能性について議論を行った。また、博士学生と Finsler ラプラシアンと呼ばれる非等方的微分作用素を含む楕円型方程式の漸近解析及び各種関数不等式への応用についての論文を発表した。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)
数理科学
巻: 61 ページ: 22-28
Partial Differential Equations and Applications
巻: 3 ページ: 1-17
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Discrete and Continuous Dynamical Systems (DCDS)
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10.3934/dcds.2022086