核融合発電を目指した環状プラズマ閉じ込め装置において、周辺部に「磁気島」と呼ばれる磁場構造が形成された場合に、①プラズマ中の多荷イオンからの放射冷却が促進され、装置壁への熱負荷軽減につながること、②磁気島構造と閉じ込め領域の境界に輸送障壁が形成され、閉じ込めプラズマ性能の改善が起こることが明らかになった。この現象は燃料として軽水素よりも重水素を用いたプラズマで顕著になることが確認された。また、磁気島が放射冷却分布形成に与える効果について熱的不安定性の観点からの理解が大きく進展した。 さらに、輸送障壁で励起された乱流が伝播することで装置壁の熱負荷が軽減することが新たに発見された。
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