• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実績報告書

ヒッグス・インフレーションで探る重力形式の違い

研究課題

研究課題/領域番号 19H01899
研究機関東京女子大学

研究代表者

尾田 欣也  東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (60442943)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワードインフレーション
研究実績の概要

スペクテイター場が重力と非ミニマル結合をしている場合、二重インフレーションが起こりうるという主張を行った。具体的な例として、初期のスペクテイター場が重力と非ミニマル結合をもち、初期のインフレトン場がミニマル結合であるような、2場インフレーション模型を研究した。この非ミニマル結合はスペクテイター場の成長をもたらし、それがパラメータ空間の重要な領域でインフレーションの第二段階を駆動する。スペクテイター場から発生する等曲率ゆらぎが断熱ゆらぎの源となるため、スペクテイター場の非ミニマル結合は、初期インフレトン場が重力とミニマル結合であっても、スペクトル指数とテンソル・スカラー比のインフレーション予測を修正することができる。我々は、スペクテイター非ミニマル結合の導入により、2乗カオス的インフレーションが実現可能であることを明示的に示した。
多重場のダイナミクスは高エネルギーモデルに共通であり、重力との非ミニマル結合は湾曲時空の量子場理論の一般的な特徴である。したがって、初期宇宙におけるこのような特徴の相互作用を考察することが必要である。我々が示したように、単純なダイナミクスでさえも宇宙論的予測に大きな影響を与え、単一場の場合とはかなり様相を変えることがある。
この結果は
Mio Kubota, Kin-ya Oda, Stanislav Rusak, Tomo Takahashi, “Double inflation via non-minimally coupled spectator”
に纏め arXiv:2202.04869 [astro-ph.CO] にプレプリントを投稿した。現在、The European Physical Journal C にて査読中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍により共同研究者と直接あって議論する共同研究がやりにくくなり、進展がやや遅れている。今後は直接議論する機会も増えると期待されるため、取り戻したい。

今後の研究の推進方策

コロナ禍により共同研究者と直接あって議論する共同研究がやりにくかったが、今後は直接議論する機会も増えると期待される。可能であれば直接の議論を積極的に実施したい。またコロナ禍が悪化したときには、ズーム等のオンラインでの議論により研究をすすめる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2022 2021 その他

すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件)

  • [国際共同研究] Harvard University(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      Harvard University
  • [国際共同研究] Seoul National University/IPAP, Seoul/Yonsei University(韓国)

    • 国名
      韓国
    • 外国機関名
      Seoul National University/IPAP, Seoul/Yonsei University
  • [国際共同研究] Heidelberg University(ドイツ)

    • 国名
      ドイツ
    • 外国機関名
      Heidelberg University
  • [雑誌論文] The $R^2$-Higgs inflation with two Higgs doublets2022

    • 著者名/発表者名
      Sung Mook Lee, Tanmoy Modak, Kin-ya Oda, and Tomo Takahashi
    • 雑誌名

      Eur. Phys. J. C

      巻: 82 ページ: 18, 1-17

    • DOI

      10.1140/epjc/s10052-021-09978-w

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] A complete set of Lorentz-invariant wave packets and modified uncertainty relation2021

    • 著者名/発表者名
      Oda Kin-ya、Wada Juntaro
    • 雑誌名

      The European Physical Journal C

      巻: 81 ページ: 751:1-26

    • DOI

      10.1140/epjc/s10052-021-09482-1

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Minimal scenario of criticality for electroweak scale, neutrino masses, dark matter, and inflation2021

    • 著者名/発表者名
      Yuta Hamada, Hikaru Kawai, Kiyoharu Kawana, Kin-ya Oda, and Kei Yagyu
    • 雑誌名

      Eur. Phys. J. C

      巻: 81 ページ: 962, 1-18

    • DOI

      10.1140/epjc/s10052-021-09735-z

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi