研究実績の概要 |
本研究では高速で飛翔する暗黒物質の候補や太陽系外を起源とする星間流星体の探索を目的とする。 今年度は以下のような研究を実施し、その成果を公表した。 1) 2019年9月にTAサイトのDIMS観測装置で観測された流星事象について、太陽系外を起源とする星間流星体に関する予備的解析結果を求めた。(D. Barghini et al., IMC 2022) 2) DIMS装置の光学性能の測定結果、および木曽と明野に設置した装置で同時観測された事象の等級分布や太陽系内での流星体の軌道を求めた。(K. Kikuchi et al., Meteoroids 2022) 3) 2022年5月末に木曽と明野のDIMS装置で同時観測されたτ-Herculids流星群事象の等級分布や太陽系内での流星体の軌道等を求めた。(S. Abe et al., 木曽シュミットシンポ 2022) 4) DIMS実験の装置設置、観測、データ解析の状況、および今後の計画を公表した。(梶野文義他、日本物理学会2022年秋季大会および2023年春季大会) 5) 木曽と明野のDIMSカメラのゲインやガンマ特性などのパラメータを変えながら取得した試験観測データを用いて恒星と流星の限界等級を求め、太陽系外流星検出フィージビリティーを示した。(遠藤未頼他、日本惑星科学会2022) 6) DIMS実験による2種類のマクロダークマターに対する質量-断面積の関係における排除領域の予備的解析結果を示した。(F. Kajino et al., KASHIWA DARK MATTER SYMPOSIUM 2022) 7) DIMS実験の9か月分の取得データの推移、マクロダークマターに対する質量-断面積の関係における排除領域のや太陽系外を起源とする星間流星体に関する予備的解析結果を示した。(梶野文義他、東大宇宙線研共同利用研究成果発表会)
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