研究課題/領域番号 |
19H01915
|
研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
滝澤 慶之 国立研究開発法人理化学研究所, 光量子工学研究センター, 専任研究員 (70312246)
|
研究分担者 |
榊 直人 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 協力研究員 (90342790)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 超高エネルギー宇宙線観測 / 宇宙ステーション / 宇宙線観測大型望遠鏡 / アクリルレンズ製造 |
研究実績の概要 |
本研究の最終的なゴールは、未だ謎となっている超高エネルギー宇宙線の起源と加速機構の解明である。その手段は、宇宙から広角望遠鏡を用 いて既存の地上の観測装置を超える観測性能を実現することである。日本は、ロシアが進行中の宇宙ステーション(ISS)に設置する宇宙線観測ミッション(KLYPVE)に参加し、それにアクリルレンズを開発・提供することとした (以後、KLYPVE をK-EUSOと呼称)。K-EUSOの年間露出量は、Augerの約4倍となり世界最大の年間露出量で全天球観測が可能となる。 K-EUSOは、2019年5月、ロシアにて概念設計が完了し詳細設計・製造を進めている。2023年以降の打上げが計画されている。 ロシアでの概念設計後(令和元年10月)に宇宙機関ロスコスモスから、ISSでのK-EUSO望遠鏡を組み上げる際の宇宙飛行士の船外活動を最小化する設計変更の要請が出され、望遠鏡および光学系が再設計することになった。これに伴い、本研究の2019年度に行う内容を2020年度に実施するため2019年度の予算の繰越を行なった。2019年度分では、次の内容を実施した。1)光学系の再設計、2)レンズ部材の調達、3)フロントレンズの製造、そして、4)レンズ研磨手法の開発を行なった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和元年10月に、宇宙機関ロスコスモスから、宇宙ステーションでのK-EUSO望遠鏡を組み上げる際の宇宙飛行士の船外活動を最小化する設計変更の要請が出され、望遠鏡および光学系が再設計することになった。これに伴い、本研究の2019年度に行う内容を2020年度に実施するため2019年度の予算の繰越を行なった。2020年において、当初の2019年度の計画内容は、順調に実施することができた。
|
今後の研究の推進方策 |
もう一枚のレンズの製作と研磨を行い、1枚目と共に光学特性評価を実施する。結果は、光学シミュレーションと比較し所定の性能が有することを確認する。K-EUSOチームで共有するための報告書をまとめ本研究は完了となる。
|