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2021 年度 実績報告書

暗黒物質探索検出器を用いた二重ベータ崩壊探索の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19H01920
研究機関東京大学

研究代表者

山下 雅樹  東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 特任准教授 (10504574)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード二重ベータ崩壊 / ニュートリノ / 液体キセノン検出器 / 極低放射能
研究実績の概要

136-Xeはニュートリノを伴わない二重ベータ崩壊(0ν2β)の候補核である。通常のキセノンガスにも自然同位体として8.9%を占めるため、暗黒物質直接探索実験のような濃縮されていないキセノンターゲットでも二重ベータ崩壊探索が可能となる。また他に, 124-Xeをターゲットとした二重電子捕獲の測定などもある。暗黒物質探索(<10keV)と0ν2β探索(Q=2458 keV)の大きな違いは探索を行うエネルギー領域にある。しかしながら、本研究では、低バックグ ラウンド、高エネルギー分解能の特性を生かし、大型暗黒物質探索検出器を用いて 暗黒物質だけでなく、二重ベータ崩壊,二重ベータ捕獲などの探索を行った。
XENON1Tデータを用いた探索:
136-Xeをターゲットとした36.16 kg・年のデータを用いて0νββ探索を行い90%CLで半減期1.2×10^{24}年の下限値を得た。この結果はカムランド禅やEXO200など二重ベータ崩壊に特化した実験には及ばないものの暗黒物質検出器としては最も良い感度で探索を行うことができた。
124-Xeをターゲットとして 0.87 kg・年のデータを用いてニュートリノ二重電子捕獲(2νECEC)の探索を行った。この解析にはK殻からN殻までの捕獲を考慮に入れた。半減期 (1.1 ± 0.2 ± 0.1 ) × 1022 yrを測定した。この信号の統計的有意性は7.0σである。
XENONnT:
XENONnT検出器の0νββに対する感度を見積もった。275kg・年の緩速データを仮定すると、予想される感度は90%CLでT 0νββ > 2.1 × 10^{25}年、有効マヨラナ質量範囲にして (0.19-0.59) eV/c2 以下に相当する。データは現在解析中である。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (12件)

すべて 2022 2021 その他

すべて 国際共同研究 (6件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件) 備考 (2件)

  • [国際共同研究] LNGS INFN/ボロニア/トリノ(イタリア)

    • 国名
      イタリア
    • 外国機関名
      LNGS INFN/ボロニア/トリノ
    • 他の機関数
      2
  • [国際共同研究] コロンビア大学/シカゴ/サンディエゴ(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      コロンビア大学/シカゴ/サンディエゴ
    • 他の機関数
      1
  • [国際共同研究] Weizmann Institute of Science(イスラエル)

    • 国名
      イスラエル
    • 外国機関名
      Weizmann Institute of Science
  • [国際共同研究] MPIK/Mainz/Muenster(ドイツ)

    • 国名
      ドイツ
    • 外国機関名
      MPIK/Mainz/Muenster
    • 他の機関数
      1
  • [国際共同研究] チューリッヒ(スイス)

    • 国名
      スイス
    • 外国機関名
      チューリッヒ
  • [国際共同研究]

    • 他の国数
      8
  • [雑誌論文] Double-weak decays of 124-Xe and 136-Xe in the XENON1T and XENONnT experiments2022

    • 著者名/発表者名
      Aprile E. et al. (XENON Collaboration)
    • 雑誌名

      Physical Review C

      巻: 106 ページ: -

    • DOI

      10.1103/PhysRevC.106.024328

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 暗黒物質直接探索XENONnT実験による最新結果と展望2022

    • 著者名/発表者名
      山下雅樹
    • 学会等名
      日本物理学会 2022年秋季大会,共催シンポジウム
    • 招待講演
  • [学会発表] 高感度大型装置で推進する暗黒物質直接探索2021

    • 著者名/発表者名
      山下雅樹
    • 学会等名
      新学術「地下宇宙」2021年領域研究会
  • [学会発表] XENONnT実験:液体キセノン純化システムの成果2021

    • 著者名/発表者名
      山下雅樹
    • 学会等名
      日本物理学会 2021年秋季大会
  • [備考] XENONnT

    • URL

      https://www.ipmu.jp/ja/research-activities/research-program/XENONnT

  • [備考] Yamashita's Page

    • URL

      https://member.ipmu.jp/masaki.yamashita/index.html

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公開日: 2023-12-25  

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