MAXI発信アラートで短時間X線閃光天体の研究を展開させるために、① 2009年から運用しているMAXIを継続して運用した。② MAXIによる新星の発見を行い、天体発見アラートをSwift/XRT、Nu-STAR、NICER、HXMTなどのX線天文衛星に通知した。MAXIとしては14個目のブラックホール発見となるMAXI J1803-298 を発見した。Be型X線連星パルサー新星 MAXI J0903-531、MAXI J0709-159を発見した。MAXI J0903はSwift衛星で追観測され、MAXI J0709はNICERとNuSTAR衛星で追観測された。従来のSwift衛星だけでなく、NICERやNuSTAR衛星も使用することで、追観測体制も充実してきた。特に、NuSTAR衛星は太陽近傍でも観測できるため、銀河中心付近を太陽が通過する12月には、MAXIの新星発見の追観測を行える唯一の装置となる。その他、既知天体の突発現象をATelに28件、ガンマ線バーストの検出をGCNに8件 報告した。ISS 「Payload Weekly Science Summary」に約2週間毎のレポート投稿を継続する(2021年は34件)とともに、きぼう利用のTwitterに情報提供を行うなど、速報による最新成果の情報を発信した。 ③ 発見3時間後からの追観測開始を目指して、NICERとの地上連携MANGAのスピードアップを図った、④ MAXI-NICERのISS機上連携(OHMAN)はアメリカ側の予算がつき、実現に向けて走り始めた。MAXIチームとNICERチーム、NASA/JSCとJAXA/有人利用センターの4者で定期的にテレコンを開いて進めた結果、2022年3月30日のincrement 67から軌道上OHMAN計画が実施される予定となった。
|