研究課題/領域番号 |
19H01960
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研究機関 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
臼井 寛裕 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 教授 (60636471)
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研究分担者 |
高橋 嘉夫 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (10304396)
中田 亮一 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(高知コア研究所), 副主任研究員 (50726958)
黒川 宏之 東京工業大学, 地球生命研究所, 特任助教 (80713643)
上野 雄一郎 東京工業大学, 理学院, 教授 (90422542)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 火星隕石 / XAFS / 硫黄化学種 |
研究実績の概要 |
2020年度は、研究計画調書に記載の『研究計画1:局所XAFS(μ-XAFS)分析による火星表層成分のFeとSの化学種同定』の論文化を中心に進めた。具体的には、2019年度に取得した火星隕石および火星アナログ物質に含まれる炭酸塩の局所XAFS分析データの解析を行い、火星の炭酸塩に微量元素として含まれる窒素や硫黄の化学種を同定した。結果、1)炭酸塩中の窒素は還元的な有機窒素として、2)硫黄は、一部が有機窒素、そして大部分が硫酸イオンとして炭酸塩の炭酸イオンを構造的に置換した形で存在していることが明らかとなった。本研究成果は、査読付き原著論文として国際専門誌に掲載された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
目標としていた2年目での論文化を達成したため。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は、コロナウイルスの影響で、SPring-8における実験や、研究計画2で予定していた米国での局所同位体分析が十分に実施できないことが予想される。2020年度後半に取得できたSpring-8でのXAFSデータ解析や計画3の水散逸モデルへの展開を中心に、論文の執筆に集中する。
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