研究課題/領域番号 |
19H02016
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
守屋 和佳 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (60447662)
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研究分担者 |
長谷川 卓 金沢大学, 地球社会基盤学系, 教授 (50272943)
山本 正伸 北海道大学, 地球環境科学研究院, 教授 (60332475)
石村 豊穂 京都大学, 人間・環境学研究科, 准教授 (80422012)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 古環境学 / 温室地球時代 / 古水温 / 海水温季節変動 / 海洋無酸素事変 |
研究実績の概要 |
本研究課題は,元来2019から2021年度の予定の課題であったが,新型コロナウィルス感染症の蔓延による研究代表者等の機関の閉鎖,ならびに出校自粛期間等の設定により,研究に遅延が生じ,研究期間を2022年度まで延長した.研究開始当初の2021年度予定では,浮遊性有孔虫殻体の炭素・酸素同位体比分析と研究の総括を予定していた.新型コロナウィルス感染症の影響による分析作業実施困難期間は,2020年度から引き続いており,研究全体に遅延が生じていた. それでも,2021年度分の研究として,セノマニアン期/チューロニアン期境界における浮遊性有孔虫の化石群組成解析と,堆積岩中の有機炭素および全窒素濃度分析,有機炭素同位体比および全窒素同位体比分析等を完了することできた.有機炭素の解析では,有機炭素濃度の上昇に同調するように有機炭素同位体比に正のシフトがみられ,2回の正シフトが著しい負のシフトによって区分されることも見いだされた.また,セノマニアン期では約5.0程度で推移していた有機炭素/全窒素比が,この変動と同調するように最大30から40にまで上昇することが見いだされた.これは,炭素循環の摂動に伴い,水柱中で有機分子の生成者が一時的に変化し,大量の有機分子が堆積物中に保存された結果を考えることができる. 一方,浮遊性有孔虫化石の沈積流量は,セノマニアン期/チューロニアン期境界において著しく減少し,水柱の上部における動物プランクトン生産量が大きく減少したと考えられる.このように,セノマニアン期/チューロニアン期境界では,炭素循環の大きな摂動とそれに伴う有機物生産者の変化,動物プランクトン生産の減少など,突発的な地球温暖化時の海洋や生態系の変化の一部を理解するに至った.
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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