1)昆虫の柔軟胴体動力学モデルと柔軟筋骨格系動力学モデルを弱連成手法によって統合し、姿勢安定化制御の連成モデルに組み込んで自由飛行時の昆虫柔軟翼胴体の運動・力学・制御の多力学連成統合シミュレータを構築した。 2)各個別連成解析モデル及び統合力学シミュレータの妥当性を検証した。この統合力学シミュレータを用いてスズメ蛾の前進飛行における非定常空気力学及びエネルギー消費に関する胴体翼の相互作用、翼アスペクト比及び無次元周波数などの効果を明らかにした。 3)昆虫胴体の能動的回転と柔軟羽ばたき翼の運動調整による姿勢制御、飛行の操縦性や機動性を検討することで、スズメ蛾やマルハナバチなど昆虫翼ヒンジの柔軟構造と羽ばたき動力学ロバストネス及び羽ばたき流体力学のロバストネスとの相関を明らかにした。 4)昆虫規範型羽ばたき飛行ロボットとマルチロータドローンを用いて柔軟構造を有する生物規範型ドローンのバイオミメティクス設計方針を検討した。特に羽ばたき翼ヒンジの柔軟機構の羽ばたき翼の空気力学性能やロバストネスについて、実験的な定量的評価を行った。
|