研究課題
本研究は走行中の電気自動車に非接触で直接エネルギー供給を行うインフラ構築を念頭に置き,諸種のパラメータ変動に強いシステムを実現するために必要な基盤技術の開発を目的とし,実用性を強く意識した研究開発に取り組んでいる。本研究では磁界共振結合方式の改良を基本とし,ハードウェア構成と制御系の工夫によって,いかに現実的なシステムを構築できるかを検討している。走行中ワイヤレス給電の地上側設備は長距離にわたって敷設するため,きわめて簡単なものにしなければならないが,これほど大規模なシステムを安価に,そして大量に導入するとなれば,各部品の製造誤差や環境変化による影響を真剣に考えなければならない。そのため,①地上側の送電設備はきわめて簡単でなければならないがクルマ側は多少手の込んだシステムでもよい,②特性変化に対するロバスト制御が鍵をにぎる,③自動走行の技術を活かすなど,停車中給電では必ずしも必要でなかった要求を解決しなければならない。これらの観点に基づいて,真に将来につながる走行中ワイヤレス給電の研究開発に取り組んだ。2021年度は走行中ワイヤレス給電のロバスト化に向けた研究課題の具体的な項目として,1. パラメータ変動による特性変化の解析,2. パラメータ変動に強いシステム設計,3. 外乱や変動を考慮したロバスト制御,の3つに注力して研究開発を行った。また,これら以外の関連技術として,4. インフラ敷設時に関する検討,5. 外部環境に与える影響低減,6. 太陽光発電システムとの連携などにも取り組み,これらの技術を連携・融合したシステム構築ならびに実機実験を行った。ここでは詳細を省略するが,これらの成果を多くの学会や論文等で発表することで情報発信にも取り組んだ。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2022 2021
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (18件) (うち国際学会 5件、 招待講演 2件)
IEEJ Transactions on Electrical and Electronic Engineering
巻: Vol. 17, No. 3 ページ: 318-324
10.1002/tee.23528