高い超伝導転移温度を示す金属水素化物超伝導体の発見は、Ashcroftが唱えた理論の信憑性を裏付けるもので、大変注目を集めている。金属水素化物超伝導体の探索には、高圧下における電気抵抗測定が不可欠である。そこで我々は、高圧下電気抵抗測定が容易になるように、ホウ素ドープダイヤモンド電極をアンビル上に予め微細加工した独自のダイヤモンドアンビルセル(DAC)を開発してきた。本研究ではこのDACに高圧合成の機能を付加し、合成と電気抵抗測定を同時に行うことに成功した。本装置を用いて、Sn3S4の高圧合成を行い、圧力を維持したまま低温の電気抵抗測定を行うことにより、新奇超伝導体を発見することに成功した。
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