センサノード群を協調動作させる回路・システム設計論の体系化を目的とした.カオス発振器を結合させることにより意味のある集団動作が発現するというアイディアに対して理論的かつ実験的に研究を進め,ノード間での同期の増加や散逸,リレー効果を観測した.外部励起によってノード群の隠れたダイナミクスを観察できる可能性を示し,小規模なニューラルネットワークによりセンサの母集団における測定値の統計的分布を推定する手法等を提案した.ノードの小型化・低消費電力化のために,Si CMOS技術により低雑音・低消費電力な発振器型センサ回路や,後方散乱技術を活用した無線通信ノードを試作し,実測により設計通りの動作を確認した.
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