研究課題
基盤研究(B)
本研究では、高周波において透磁率の値を精密に制御可能なメタマテリアル構造を提案し、それを実際に有機薄膜フィルムに内包した。開発したフィルムを用いることで,予めフィルム内に特定の誘電率と透磁率分布を持つようにメタマテリアルを内包させておき,それを「対象物に巻き付ける」ことで可視域において光学迷彩を実現した。
光デバイス
光学迷彩を実現するためには,迷彩対象物周囲に特定の誘電率と透磁率を持つメタマテリアルを設計どおりに配置することが要求される。そのため,近赤外・可視域のような高周波帯で動作するメタマテリアルを用いて光学迷彩の実現を目指す場合,ナノスケールの金属構造体の簡易な3次元実装が必要不可欠となる。本研究により開発された手法は,従来問題となっていた複雑な三次元構造の作製技術を省略することができる上,対象波長に比べて比較的大きい領域を透明化できる点で、他手法に比べて大きな優位性を有する。