研究課題/領域番号 |
19H02198
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
近藤 正彦 大阪大学, 工学研究科, 教授 (90403170)
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研究分担者 |
森藤 正人 大阪大学, 工学研究科, 助教 (00230144)
梶井 博武 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (00324814)
丸田 章博 大阪大学, 工学研究科, 教授 (40252613)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 電子デバイス・機器 |
研究実績の概要 |
現在、フォトニクスが、インターネット社会を支えている。しかし、実際に、信号処理を行っているのは電子機器であり、フォトニクスは、単に情報の伝送を行っているのみである。光は高速で無限の可能性を有するイメージを与えるが、光インターコネクト(光装置間伝送)が近い将来ICT社会のアキレス腱となる可能性が高い。光インターコネクト用光モジュールは、要求仕様の緩い幹線系光通信の技術を転用して実現されてきたが、このアプローチは限界に達しており、発想の転換が必要である。研究代表者達は、フォトニック結晶を用いて究極の光モジュールを作製して、そこから光インターコネクトへ展開しようとしている。我々は、これまで上記モジュールの実現性を実証してきた。その中で分かったことは、意外にも他の報告例からして簡単であろうと当初考えていた入出力各1本の光導波路がボトルネックになることである。 本研究の目的は、この光導波路のボトルネック問題を解消することである。具体的には、現状のフォトニック結晶光導波路の帯域が凡そ10nmと不十分な原因を、原理から議論を重ねて、ボトルネックをブレークスルーする。 昨年度に、シミュレーションに基づいて、光導波路の帯域を凡そ2倍の20nmに拡大できる直交格子フォトニック結晶導波路OLW(Orthogonal Lattice photonic crystal Waveguide)と呼ぶ新しい光導波路を提案した。本年度は、新構造光導波路OLWを有するフォトニック結晶レーザのプロセス技術を確立し、実際にレーザを試作してOLWの帯域が設計値どおりの約20nmであることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
OLWの作製プロセスは、フォトニック結晶レーザの作製プロセスとほぼ同様で親和性が高い。しかし、光導波路端面を従来技術の劈開法で作製するなら、光の取り出し効率が劈開位置に大きく依存して、素子評価の再現性に問題があることが判った。そこで、導波路端面を、電子線リソグラフィとドライエッチング技術により、nmの位置精度で作製を可能にした。その結果、素子評価の再現性を大きく改善することができた。
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今後の研究の推進方策 |
素子設計やプロセス開発に素早くフィードバックを掛け、フォトニック結晶レーザの特性を改善させる。
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