研究課題
現在、フォトニクスが、インターネット社会を支えている。しかし、実際に、信号処理を行っているのは電子機器であり、フォトニクスは、単に情報の伝送を行っているのみである。光は高速で無限の可能性を有するイメージを与えるが、光インターコネクト(光装置間伝送)が近い将来ICT社会のアキレス腱となる可能性が高い。光インターコネクト用光モジュールは、要求仕様の緩い幹線系光通信の技術を転用して実現されてきたが、このアプローチは限界に達しており、発想の転換が必要である。研究代表者達は、究極の光モジュールを作製して、そこから光インターコネクトへ展開しようとしている。我々は、これまで上記モジュールの実現性を実証してきた。その中で分かったことは、意外にも他の報告例からして簡単であろうと当初考えていた入出力各1本の光導波路がボトルネックになることであった。従来の光導波路の帯域は凡そ10nmと不十分であった。本研究では、狭帯域の原因を原理から議論を重ねてつきとめることにより、ボトルネックを解消した。具体的には、シミュレーションに基づいて、光導波路の帯域を凡そ2倍の20nmに拡大できる直交格子フォトニック結晶導波 OLW(Orthogonal Lattice photonic crystal Waveguide)と呼ぶ新しい光導波路を提案した。また、新構造光導波路OLWを有するフォトニック結晶レーザのプロセス技術を確立して、実際にレーザを試作してOLWの帯域が設計値どおりであることを確認した。尚、本研究では、正確な光学測定を行うために、光導波路の端部をドライエッチングで作製した。そのためのプロセス技術も新規に開発した。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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