現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ウズベキスタンのカラカルパクスタン自治共和国において好塩植物の試験圃場を作成し、 Chenopodium album,Kochia prostrata, Atriplex nitens, Climacoptera lanata, Salsola scleranthaを試みるとともに、耐塩性の農産植物であるMedicago sativaも対照として栽培した。圃場でのバイオマス生長量 (g-乾重/m2)は順に、862, 924,1136, 70, 118, 329であり、Atriplex nitensの成長が最も高かった。バイオマスを収穫した秋期 (10月下旬)における塩分除去率 (g-バイオマス灰分/m2)は順に、258, 199, 313,16,38,43であり、Atriplex nitensによる塩除去が最も優れていた。また、Chenopodium albumの塩除去はこの植物に次いだ性能を有しており、Kochia prostrataもAtriplex nitensの2/3程度の性能を示した。
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今後の研究の推進方策 |
Atriplex nitensとKochia prostrataの成長に及ぼす施肥・散水の影響を調査するために、当該の圃場でこれらの栽培条件を最適化する。また、Climacoptera属の中で根圏が浅く、表面の土壌処理に適用が考えられるClimacoptera brachiataの栽培試験も実施する。これに加えて、当該土壌での農産植物になり得るSudan grass, Sweet sorghum, Quinoa, Amaranthusの栽培も試みる。ラボ実験においては、塩害土壌で生育が期待される農産植物のmung beanバイオマスを用いてメタン資源の回収効果を検討する。
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