研究課題/領域番号 |
19H02305
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
東 賢一 近畿大学, 医学部, 准教授 (80469246)
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研究分担者 |
萬羽 郁子 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (20465470)
鍵 直樹 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (20345383)
柳 宇 工学院大学, 建築学部(公私立大学の部局等), 教授 (50370945)
立木 隆広 中京学院大学, 看護学部, 准教授 (10734650)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 木質 / 室内環境 / 心理 / 生理 / 縦断研究 |
研究実績の概要 |
本研究では、無垢の木材を使用する住宅を新築またはリフォーム予定の実住宅を対象に、工事前の現状(冬期)、新築入居直後の冬期、新築入居後の夏期、新築入居1年後の冬期と経時的に住環境測定と研究に同意していただいた居住者全員の心理・生理反応等の調査を行う。無垢材等の自然素材を使用した住宅での室内環境の特徴や、住環境の変化が居住者の健康状態等に及ぼす影響を明らかにする。本研究は2019年度から開始し、2022年度までの4年間の実施計画である。本申請の研究者らは、本研究開始前の2018年度までに予備調査による研究プロトコルの確立と近畿大学医学部倫理委員会における倫理審査の承認手続きを終了している(承認番号29-081)。従って、初年度(2019年度)から迅速に本調査に移行し、調査を進めている。これまでの調査地域は、愛知県、東京都、愛媛県、福岡県、新潟県、埼玉県、栃木県と広範囲の地域で調査を実施している。また、計画していた木質住環境の測定データ(室内外の温度・相対湿度・二酸化炭素濃度のモニタリング、アルデヒド類・脂肪族/芳香族炭化水素類等の揮発性有機化学物質濃度、木材に由来するテルペン類の濃度、真菌濃度等)および居住者のシックハウス症状やアレルギー等の健康状態、精神健康状態、睡眠の状況、栄養摂取状況等やそれに関連する生体試料(ストレスや粘膜免疫応答の指標である唾液中IgA)、の血圧・脈拍数・身長・体重・体組成の測定、建物に使用される材料の仕様や建築図面等の資料の収集及びデータ化を予定通り実施した。合計4回(現住居の冬期、新築入居直後の冬期、新築入居後の夏期、新築入居1年後の冬期)訪問する追跡調査を行うため、調査は進行中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究協力者のチルチンびと地域主義工務店の会(会員数全国62社、年間計新築約800 棟)にご協力いただき、2021年度までに合計34世帯の125名に対して調査を進めた。このうち全4回の調査が終了したのは16世帯であった。調査地域は、愛知県、東京都、愛媛県、福岡県、新潟県、埼玉県、栃木県と計画以上に広範囲の地域で調査を実施した。調査協力者の確保はほぼ計画通りに進捗している。なお、2020年度初頭に発生したCOVID-19の流行に対しては、研究班で感染予防マニュアル「木質住環境疫学研究訪問調査における新型コロナウイルス感染拡大予防対策について(令和2年7月30日初版)」を作成し、日常における各研究者の感染予防策と連絡体制、調査訪問時の研究班での感染予防策、研究協力者における感染予防策に関する規定を作成し、調査訪問時のチェック票(体温、体調、マスク着用等)を作成した。このマニュアルを各工務店に配布及び説明するとともに、調査訪問時には研究協力者に対してマニュアルの配布及び説明を行い、調査訪問宅への入室前の手指消毒、入室人数と入室時間の制限等を行い、感染予防策を徹底している。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度は最終年度であるため引き続き追跡調査を実施し、データをとりまとめる。但し、令和5年度以降にも本研究を継続するための新たに科研費を申請する予定であるため、新たに研究協力者に関しても依頼を継続予定である。実住宅の研究協力者への調査については、本研究全体を通じて、研究協力者のチルチンびと地域主義工務店の会(会員数全国62社、年間計新築約800 棟)で調査に協力していただける工務店に協力していただいている。今年度も引き続き協力していただく予定である。
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