研究課題/領域番号 |
19H02321
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
菅原 麻衣子 東洋大学, 福祉社会デザイン学部, 教授 (90361790)
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研究分担者 |
是枝 喜代治 東洋大学, ライフデザイン学部, 教授 (70321594)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | インクルーシブ教育 / 重度重複障害 / 学校施設計画 / 通常学校 / 特別支援学校 / イタリア / カナダ / スウェーデン |
研究実績の概要 |
本研究は、重度重複障害のある子どもにとってのインクルーシブ教育環境整備基準を追究するべく、早くから統合教育を進めてきたイタリア、人権・教育保障の法整備を強力に進めてきたカナダ、高福祉国家かつインクルーシブ教育が進んでいるスウェーデン、そして世界の潮流とは異にして特別支援教育に重きをおく日本、これら4か国の国際比較分析を行うものである。2019年度はイタリア、2020年度はカナダ、2021年度はスウェーデンの調査を計画していたが、いずれも新型コロナウイルスの大流行により現地調査が制限され、研究期間を2023年度まで延長した。その中で今年度は、2019年度に実施を断念したイタリア調査をあらためて計画し、実施に至った。 イタリアのインクルーシブ教育に関する文献収集を行い、現地調査はローマに位置する学校4校を訪問した。具体的には①Istituto Comprensivo Claudio Abbado-Plesso Vaccari(特別支援学校)、②Liceo Scientifico I. Newton(高等学校)、③ISISS Antonio Magarotto(元・ろう学校で現在中・高等学校)、④Istituto Compresivo Octavia(幼・小・中学校)である。 現地調査から、②~④の学校とも障害に対する空間的な配慮が徹底されているわけではなく、カームダウンスペースの設置やその必要性についてもあまり重視されていなかった。また各所で教室内の反響音が憂慮された。しかしながら、障害のある児童生徒が通常学級で共に学ぶ授業が当たり前に行われていた。これはインクルーシブ教育の実現にあたり施設整備は不要ということではない。施設整備の途上であっても人的体制の整備や教育手法・設えの工夫により実現可能であるといえる。よりよい教育環境のためには空間整備における個別の配慮は重要である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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